親が「また固定資産税の時期だ、高いなあ」とぼやいていたとき、意味もわからず聞き流していた。自分でマイホームを検討するようになって初めて、その重さを実感した。3,000万円の一戸建てなら年間約28万円——30年間で840万円の税金だ。しかも、小規模住宅用地の特例を申請するだけで年間約7万円の節税になるのに、申請しないまま払い続けている人が大多数だ。知っているか知らないかだけで、30年間で210万円の差が生まれる。
固定資産税はどうやって計算されているのか
固定資産税の計算式はシンプルだ。「課税標準額 × 税率(通常1.4%)」がざっくりの金額になる。
ポイントは「課税標準額」が何かという点だ。これはあなたの不動産の「評価額」のことで、市町村の評価人が3年ごとに評価し直す。重要なのは購入価格と評価額は別物だということだ。評価額は一般的に購入価格の60〜70%程度になる。
3,000万円で購入した一戸建てで評価額が2,000万円なら、年間の固定資産税は約28万円(2,000万円 × 1.4%)だ。建物は経年劣化で毎年約1.5%評価額が下がるが、土地は地域の条件によって上下する。建物と土地の割合次第で、毎年の税負担が大きく変わる。
「でも固定資産税は決められた金額を払うだけで、節税なんてできないのでは…」——実際には合法的な節税手段が複数ある。申請するだけで税額が大幅に下がる制度が存在するのに、多くの人は知らないまま払い続けている。制度を使わないことは「お金を捨てる」行為と同じだ。
今すぐできる3つの節税ポイント
評価額の不服申し立てを検討する
毎年4月ごろ届く固定資産税の「課税明細書」に記載されている評価額は絶対ではない。評価が実態より高すぎると感じたら異議を申し立てる権利がある。税理士や土地家屋調査士に数千円の相談料で依頼すれば、年間2〜5万円の削減につながることもある。申し立ての期限は課税明細書受け取りから3ヶ月以内だ。
小規模住宅用地の特例を活用する
自分が住む家の敷地なら、土地評価額を最大1/6に減額できる(200㎡までの部分)。土地評価額が3,000万円なら、最大500万円の評価額削減となり、年間約7万円の節税になる。新しく家を買ったり建てたりするときが申請のチャンスだ。市町村の役所で申請できる。
住宅ローン控除との組み合わせで実質負担を下げる
持ち家を購入して住宅ローンを組んだ場合、所得税から「住宅ローン控除」が使える。3,000万円のローンを組んだ場合、初年度は約30万円の所得税控除が受けられ、これが13年間続く。固定資産税は毎年かかるが、所得税控除でカバーされる部分が大きく、購入直後は実質負担が思ったより小さくなる可能性が高い。
「でも特例の申請って難しそう…役所に行く時間もない」——課税明細書と印鑑を持って市区町村の税務課に行くだけだ。窓口で「小規模住宅用地の特例の申請をしたい」と伝えれば担当者が案内してくれる。所要時間は30分程度。年間7万円の節税のために、30分を投資する価値がある。
投資用不動産を考える人へ——REITという選択肢
REIT(不動産投資信託)を選べば、固定資産税は一切かからない。なぜならREITを運用する企業が所有者だからだ。あなたは「証券」を持つだけで、固定資産税の心配なく分配金を受け取れる。20〜30代で、まだ不動産の直接保有を考えていない方は、REITを入口として投資の感覚をつかむことが合理的だ。
今日できる最小アクション
固定資産税の課税明細書(または納税通知書)を引っ張り出し、「土地の評価額」と「建物の評価額」を書き留める。 この2つの数字がわかると、節税できる余地があるかどうかを判断できる。書類がなければ市区町村の税務課に問い合わせると教えてもらえる。
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