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年金はいくらもらえるのか。ねんきん定期便の読み方

毎年誕生月に届く「ねんきん定期便」を、開封もせずファイルに突っ込んでいた。30歳のある日、初めてちゃんと読んだ。書かれていた年金見込み額を見て「月14万円…これだけで生活できるわけがない」と頭が真っ白になった。

その日から老後資金の準備が始まった。逆に言えば、あの一枚を見ていなければ、何年も何も動かなかったと思う。


1. ねんきん定期便には「3つの重要な数字」が書かれている

ねんきん定期便を開くと複数の数字が並んでいて混乱する。だが注目すべき数字は3つだけだ。

1つ目:現在までの加入実績に基づく年金見込額 最も重要な数字だ。今この瞬間で年金をもらい始めたら、年いくらもらえるかが記載されている。平均的な会社員(年収400〜500万円前後)であれば月額15〜20万円程度が目安だ。

2つ目:65歳到達時の年金見込額 65歳まで現在のペースで加入が続いた場合の予測値だ。多くの層で月額18〜25万円程度になる。

3つ目:加入期間 国民年金と厚生年金、それぞれ何年加入しているかが記載されている。年金をもらうには合計10年以上の加入が必須だ。

「でも難しそうで読む気がしない…」——わかる。だが3つの数字を確認するだけなら5分もかからない。この5分が、老後に数百万円の差を生む。

2. あなたの「年金額」を現実的に計算する方法

見込額を見たら、次は「実際にいくらもらえるのか」を現実的に計算する必要がある。ねんきん定期便の数字には「手厚い前提条件」が隠れているからだ。

見込額が月額20万円と書かれていても、給料が上がらなかったり、転職で加入期間が空いたりすれば実際にはもっと少なくなる。さらに厚生労働省の統計では、受給者の平均的な年金額は月額14〜15万円だ。見込額の80〜90%を実際の受け取り額と想定しておくとズレが少ない。月20万円の見込みなら、現実の手取りは月16〜18万円程度と見ておくのが安全だ。

加えてインフレの影響も無視できない。年2%のインフレが30年続くと、今の月20万円の購買力は11万円程度まで落ちる。老後資金は「今の金額」だけで考えると危険だ。

3. ねんきん定期便を使った「老後資金計画」を立てる手順

ステップ1:見込額から「月の生活費不足額」を計算する 年金見込額が月18万円で、老後に月25万円必要なら、毎月7万円が不足する。7万円 × 12ヶ月 × 30年 = 2,520万円が必要額だ。

ステップ2:今から「いくら貯めるべきか」を逆算する 現在40歳で、あと25年で2,520万円を貯めるなら、毎月約8.4万円の積立が必要だ。「多すぎる」と感じるなら、iDeCoやNISAで運用しながら積み立てれば、年4%運用を前提に毎月5万円程度まで圧縮できる。

ステップ3:定期便が届くたびに「更新」する ねんきん定期便は毎年届く。届くたびに年金見込額が増えているか確認し、老後計画を見直す。1年に1回、10分の確認作業が計画の精度を上げ続ける。

今日できる最小アクション: 「ねんきん定期便」を今すぐ引き出すか、ねんきんネット(nenkin.go.jp)にアクセスして、65歳時点の年金見込額を確認する。


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