Skip to content
お金と、少しずつ仲良くなる
Go back

資産の取り崩し方。長生きリスクへの対策

「65歳で退職金と貯蓄合わせて4,000万円あった」——叔父がそう言っていた。85歳になった今、残高は300万円だ。20年間で3,700万円が消えた。月均換算で15.4万円の取り崩しだ。年金と合わせて生活はできているが、もし90歳まで生きたら5年で資金が尽きる計算になる。「計画して取り崩す」と「なんとなく使う」の差が、老後の人生を決める。


1. 「4%ルール」で安心の取り崩し計画を立てる

退職後の生活資金管理で活躍するのが「4%ルール」だ。アメリカの研究が示す「年間取り崩し額 = 資産の4%なら、30年間の取り崩しでも資産が尽きない確率が高い」という原則だ。

例えば退職時に3,000万円の資産を持っていたとする。その4%は120万円。つまり毎年120万円を取り崩しても資産が枯渇する可能性は低い。これに年金(夫婦で月20万円なら年240万円)を加えれば、年360万円の生活資金が確保できる。

ただし4%ルールはアメリカのデータに基づいているため、日本の低金利環境では3%程度に抑える方が安全だ。3,000万円なら年間90万円(月7.5万円)が安全な取り崩し額の目安になる。

「でも実際の生活費がそれで足りるかどうか…」——足りない場合は、年金受給額を増やす(繰り下げ)か、退職前の積立額を増やすことで対応する。取り崩しルールを決めることで、逆算して「今いくら積み立てるべきか」が見えてくる。

2. 資産配分で「取り崩しやすさ」を仕込む

資産の取り崩しで多くの人が失敗する理由は「どこから取り崩すか」を決めていないからだ。60歳で退職し95歳まで35年間生きると想定した場合、戦略的な資産配分が欠かせない。

「ハシゴ戦略」という考え方が有効だ。資産を3つに分ける。

第1段階(1〜3年分):現金・定期預金 生活費として使う直近3年分(年360万円の生活なら約1,000万円)を現金で確保。相場変動に左右されず、いつでも引き出せる。

第2段階(4〜10年分):債券・バランスファンド 中期的に必要な資金(約2,500万円)を、比較的安定した債券やバランスファンドに配置。時間をかけて現金化できる。

第3段階(11年以上):株式・成長投資 長期で成長を見込める株式投資信託などで運用。インフレに対抗し、資産を増やすバッファになる。

この配分なら急な相場変動時も「あわてて売却」という失敗を避けられる。

3. 年1回の「取り崩し見直し」で柔軟に対応する

計画を立てたら完了ではない。毎年1月に資産状況を確認し、その年の取り崩し額を調整する「可変的取り崩し法」を実践する。

具体例:資産が3,000万円から2,800万円に減ったなら、その年は3%ルール(84万円)に基づいて年84万円に引き下げる。逆に市場が好調で3,200万円に増えたなら96万円に増額する。今の資産に応じて柔軟に調整することで、資産が100歳まで持つ確率が高まる。

加えて、退職後も給与所得がない場合、配当金や利息の受け取りタイミングを調整したり、損失と利益を相殺したりすることで、税負担を数十万円単位で減らせる。税理士や金融アドバイザーに年1回相談するだけで大きな効果が出る。

今日できる最小アクション: 現在の総資産額(預金・投資・退職金見込みの合計)を計算して、年3%取り崩した場合の年間金額を出す。その金額が「老後に使える年間予算」の安全ラインだ。


新NISAを始めるなら: 手数料ゼロ・クレカ積立でポイント還元が高いSBI証券または楽天証券がおすすめです。


Share this post on:

Next Post
ボーナスが入ったら最初にすること——使い方の優先順位と投資への回し方【2026年版】