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成年後見制度と任意後見の違い

72歳の親が軽度認知症と診断されてから、銀行の手続きを代わりにやろうとして断られた。「本人の同意なしに家族でも動かせない」——そのとき初めて成年後見制度の必要性を実感した。知っていれば、3ヶ月の手続き期間を短縮できた。


成年後見と任意後見、どちらを選ぶべきか?

厚生労働省のデータでは認知症患者は2020年時点で約600万人、2025年には700万人に達すると予測されている。あなたや親が対象になる可能性は低くない。

法定後見制度:判断能力が低下した後に家庭裁判所が後見人を選任。初期費用5〜20万円、選任まで3〜6ヶ月かかる。本人の希望が反映されにくい。

任意後見制度:判断能力があるうちに自分で後見人を選んでおく制度。契約費用1〜3万円。本人の意思を反映できる。80歳以降の自分を守る最も現実的な方法だ。

「まだ元気だから後見制度なんて必要ない」と感じた方へ。 任意後見は「判断能力があるうちに契約するもの」だ。認知症になってからでは契約できない。元気な今だからこそ準備できる。全国行政書士会連合会の調査では任意後見を結んでいる人の約80%が「気持ちが楽になった」と答えている。


法定後見の仕組みと実際のコスト

法定後見は判断能力の程度で3段階に分かれる。「後見」(ほぼ判断能力なし)、「保佐」(著しく低下)、「補助」(不十分)だ。

後見人には年間1〜6万円の報酬がかかる。10年間では累計50〜60万円になることも珍しくない。費用はすべて本人の財産から支払われる。急ぎの手続きでも選任まで3〜6ヶ月かかるため、緊急時に対応が遅れるリスクがある。

「弁護士を後見人にするなんて費用が心配」と感じた方へ。 任意後見なら信頼できる家族を後見人に指定できる。公証役場での契約費用は1〜3万円。法定後見の累計費用と比べれば圧倒的に安く、本人の意思も守れる。


任意後見の準備3ステップ

ステップ1:後見人候補者を選ぶ

信頼できる家族・親族・弁護士から選ぶ。子どもがいない場合は弁護士や福祉職との契約が現実的だ。

ステップ2:公証役場で任意後見契約を作成する

費用1〜3万円。公証役場に電話予約して原稿を持参する。

ステップ3:判断能力が低下したら申し立てを行う

本人または後見人候補者が家庭裁判所に申し立てる。裁判所の監督下で後見活動がスタートする。


次の記事では【高齢者を狙う金融詐欺の手口と対策】をお伝えする。



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