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新興国投資の可能性とカントリーリスク

「インド株が熱いぞ」と言われるままよくわからず新興国ファンドを買い、1年後に+30%になって「簡単じゃないか」と油断した。その後、トルコリラ絡みのファンドで元本の40%を失った。リスクを理解せずに買った自分が悪かった。あの損失を取り戻すのに3年かかった。仕組みを理解せずに動くことの代償を、お金で学んだ。


新興国投資は「怖い」でも「楽して儲かる」でもない。仕組みを理解してリスクを管理すれば、ポートフォリオの成長を後押しする有力な選択肢になります。この記事では、新興国投資の魅力とカントリーリスクの実態を整理し、初心者でも実践できる3ステップを紹介します。


なぜ今、新興国投資が注目されるのか

日本の経済成長率は過去20年間、年平均0.5%程度と低迷しています。一方でインドは年5〜7%、ベトナムは6〜8%という高成長が続いています。

株価の上昇幅にも差があります。過去10年(2014〜2024年)で日経平均は約2倍でしたが、インドのセンセックス指数は約3.5倍に上昇しました。日本株だけに集中させていると、この世界的な成長の波に乗り遅れます。

新興国が高い成長率を維持できる理由は「人口増加と中間層の拡大」にあります。インドはすでに人口14億人を超え、その半数以上が30歳以下。消費が拡大し続ける市場で、デジタル経済の成長も著しいです。

「でも新興国は不安定だから怖い。日本株だけで十分では?」 少子高齢化が進む日本よりも、ダイナミックな成長が見込める地域に一部を振り分けることは「日本リスク」への分散として有効です。問題は新興国が怖いかどうかではなく、日本だけに集中することのリスクを理解しているかどうかです。

カントリーリスクの実態を知る

「カントリーリスク」はテロやクーデターのような極端なイメージを持つかもしれませんが、実際はもっと身近です。

リスクの種類具体例
政治的リスク政権交代による政策変更、外資規制の強化
経済的リスク高インフレ、財政赤字、デフォルト
通貨リスク為替変動による円換算での損失
規制リスク資本移動規制、課税強化

2022年、スリランカは外貨不足からデフォルトに陥り、IMFの支援を求めました。トルコも2023年時点で年60%超のインフレが続き、通貨リラが急落しています。

ただし「リスク=避けるべき」ではありません。インドやベトナムは相対的に政治が安定していて外貨準備金も潤沢です。リスクの度合いは国によって全然違います。

「リスクがあるなら、先進国インデックスだけにしておけばいいのでは?」 先進国株式も十分リスクはあります。2008年のリーマンショックでは先進国株が平均50%超下落しました。重要なのはリスクをゼロにすることではなく、複数の種類のリスクに分散することです。

初心者が実践すべき新興国投資の3ステップ

ステップ1:新興国株式インデックスファンドを1本選ぶ 「eMAXIS Slim新興国株式インデックス」はMSCIエマージング・マーケット・インデックスに連動し、新興国全体に分散投資できます。信託報酬は年0.16%程度と低コストで、毎月3,000円から積み立て可能です。

ステップ2:全体の10〜20%だけを新興国に配分する 「日本株・先進国株・新興国株を6:3:1の割合で持つ」という配分が、リスクを限定しながら成長の恩恵を受けるバランスです。新興国を全体の10%に抑えるだけで、ポートフォリオ全体へのダメージを大幅に限定できます。

ステップ3:通貨リスクを意識してヘッジありとなしを使い分ける 為替変動が心配な場合は、為替ヘッジありのファンドも選択肢に入ります。円高局面でも損失を限定できますが、ヘッジコストが年1〜2%程度かかるため、長期保有では为替なしのほうが有利なケースも多いです。

今日できる最小アクション: 証券口座で「eMAXIS Slim新興国株式インデックス」を検索し、信託報酬と過去5年のパフォーマンスを確認する。購入するかどうかは後で決めればよく、まず商品を知ることから始めてください。


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