28歳のとき、突然の体調不良で2週間仕事を休んだ。有給はすぐに尽き、貯金はほぼゼロ。家賃と食費だけで頭が真っ白になった。あのとき100万円あれば、焦らず回復に専念できたのにと今でも後悔している。年収350万円だった私がゼロから防衛資金を作った経験をお伝えする。
貯金ゼロのまま急な失業や病気が来れば、月25万円の生活費が3ヶ月で75万円消える。手元に何もなければカードローンへ走ることになり、金利だけで年間10万円以上が飛ぶ。この記事では、生活防衛資金の正確な金額と今日から積み立てる3ステップをお伝えする。
生活防衛資金とは何か?「保険」と「貯金」の決定的な違い
生活防衛資金とは、収入が途絶えたときに生活を守るためだけに置いておくお金だ。投資に回す資金でも、旅行費でもない。
活躍するのは次のような場面だ:
- 失職・転職で収入が途絶える
- 病気やケガで長期間働けなくなる
- 冷蔵庫やエアコンが急に壊れて修理費がかかる
- 親の急な介護費用が必要になる
手元に3〜6ヶ月分の生活費があれば、焦って不利な条件で転職しなくて済む。高利息のカードローンに頼らずに済む。この「心理的な余裕」こそが最大の効果だ。
「でも投資に回した方がお金が増えるのでは…」と感じた方へ。生活防衛資金は増やすためではなく守るためのものだ。これがゼロのまま市場が暴落したとき、生活費のために投資を売ることになる。それが最も損失を拡大させる行動だ。
あなたの生活防衛資金はいくら?3分で出る計算式
生活防衛資金の額は「月の生活費 × 3〜6ヶ月分」が基本だ。
月の生活費の計算方法:過去3ヶ月の支出を足して3で割る。給料から貯金を引いた額ではなく、「実際に使った金額」を使うことがポイントだ。
具体例:
Aさん(30代会社員・独身・東京在住)
- 毎月の生活費:25万円(家賃8万、食費3万、光熱費1.5万、通信費0.8万、その他)
- 生活防衛資金の目安:25万 × 3ヶ月 = 75万円
Bさん(40代・家族持ち・子ども1人)
- 毎月の生活費:40万円(家賃5万、食費8万、教育費4万、光熱費2万、その他)
- 生活防衛資金の目安:40万 × 6ヶ月 = 240万円
3ヶ月か6ヶ月かは、次の基準で判断する:
- 3ヶ月でOK:転職に自信がある、副業がある、パートナーの収入がある
- 6ヶ月必要:専門性が低い職種、家族を養っている、医療職など復帰に時間がかかる職種
今日から実行できる3ステップ貯め方
ステップ1:給料日に即座に別口座へ移す
毎月の給料から10〜20%を決め、給料日に自動的に専用口座へ移す。月25万円の生活費なら月2.5万円の先取り貯金で30ヶ月後に75万円に達する。
「でも今の生活費でギリギリで余裕がない…」と感じた方へ。まず月5,000円から始めていい。固定費を見直して1万円捻出できれば、それで十分だ。最初の金額より継続する仕組みを作ることの方が重要だ。
ステップ2:固定費を一度だけ見直す
3ヶ月目からは削れる支出を探す。携帯代、保険、サブスク——本当に必要なものだけ残す。月1万円削れたら貯金を月3.5万円に増やせる。
ステップ3:貯金を「見えない場所」に置く
貯金用口座はメインの銀行ではなく別の銀行に作る。楽天銀行やPayPay銀行などのネット銀行なら手数料が安く金利も高い。目の届かない場所にあるお金は使わない。この心理を活用する。
次の記事では【節約疲れしない「ゆる節約」の極意】をお伝えする。