年収350万円だった28歳のころ、A株で50万円の利益が出たのに税金の知識がなく、そのまま申告した。50万円の利益に対して約10万円の税金を払った。一方、B株で30万円の損失を出していたのに、損益通算を知らなかったため相殺できなかった。正しく申告していれば6万円は手元に残っていたはずだ。1年間で6万円。10年続ければ60万円の差になる。
1. 損益通算とは?年間で数万円の差が生まれる仕組み
損益通算とはシンプルな制度だ。投資で出た利益と損失を相殺して、税金の対象となる金額を減らす。
A株で50万円の利益、B株で30万円の損失を出したとする。何もしなければ50万円に対して約10万円の税金がかかる。損益通算を使えば、50万円 − 30万円 = 20万円が課税対象になり、税金は約4万円で済む。差額は6万円だ。
この仕組みが年間を通じて繰り返されると、数十万円規模の節税につながることもある。株式・投資信託・FXなど複数の投資商品を持っている人ほど効果が大きい。
「でもどうせ確定申告が必要になるから面倒…」という人も多い。ただし特定口座(源泉徴収あり)を使えば、同一口座内の損益は自動で通算される。複数口座をまたぐ場合だけ確定申告が必要だ。
2. 実践できる損益通算のテクニック:タイミングと商品選びが鍵
タイミングの工夫: 年末が近づいた時点で今年の利益と損失を計算する。利益が60万円出ている場合、損失を抱えている銘柄があればその年のうちに売却して相殺できる。12月末までの実行が必須だ。
商品選びのコツ: すべての投資商品が損益通算の対象になるわけではない。上場株式・投資信託・先物取引・オプション取引などは相互に通算できる。仮想通貨や非上場株は別カテゴリのため相殺できない。
実際の例:
- A株(上場):+80万円の利益
- B投信(上場):−35万円の損失
- C銘柄(上場):−20万円の損失 → 課税対象は80 − 35 − 20 = 25万円に圧縮
3. 損失を翌年に繰り越す「損失の繰越控除」でさらに節税
今年の損失が利益を上回った場合、その損失を翌年以降3年間繰り越すことができる。
例:
- 今年:利益30万円、損失60万円 → 差し引き30万円の赤字
- 翌年:利益80万円 → 30万円の繰越損失を適用 → 課税対象は50万円に
今年の赤字が来年以降の税負担を軽くしてくれる。この繰越控除を受けるには、赤字の年から毎年確定申告が必要だ。面倒に思えるかもしれないが、数十万円の節税につながるなら十分に価値がある。
「でも確定申告はやり方がわからない…」という人はe-Taxを使えばオンラインで完結する。証券会社の年間取引報告書を手元に用意するだけで、入力はほぼ自動計算だ。
今日できる最小アクション: 保有している投資商品をすべてリストアップして、含み益・含み損の銘柄を分類する(10分)。年末に向けて損益通算できるかどうかを確認する。
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