「年利15%保証、元本は絶対に守ります」——SNSのDMでその言葉を見た瞬間、心がざわついた。銀行の利息は0.1%なのに、15%なんてあるわけない、と思いながらも、「もしかして本物だったら」と何度もスクロールして文面を読み返した。その葛藤の隙を突かれて、被害者は生まれる。
金融庁のデータでは、投資詐欺の年間被害額は数百億円規模。ひとり当たりの平均被害額は300〜500万円で、30代の被害が急増している。投資を始めようとする人ほど狙われる。知識がないうちに動けば、老後の資金がまるごと消える。
ステップ1:「利回り保証」「元本保証」が出たら即アウト
正規の金融機関が利回りや元本を保証することは法律で禁止されている。これは例外なくそうだ。
- 銀行定期預金:年0.1〜0.2%
- 安全性の高い債券:年2〜3%
- 株式の長期平均:年5〜7%
「年利10%保証」を謳った時点で、それは詐欺か違法商品だと断定していい。2023年摘発の暗号資産詐欺では月利15%を約束し、200人から50億円を集めた。被害者の多くは「銀行金利では老後に足りない」という焦りから判断した。
「でも友人が実際に利益を出しているって言っていたが…」 典型的なポンジ・スキームの初期段階だ。最初の出資者には本当に支払いがある。それで信用させて次の被害者を連れてこさせる。友人もすでに被害者予備軍になっている。
ステップ2:「今すぐ決めて」と言われたら48時間待つ
「明日で募集終了」「今月中に入金でボーナス5万円」——これは詐欺師の最強の武器「FOMO(機会損失への恐怖)」だ。時間的プレッシャーをかけて、あなたの冷静な判断を奪う。
未公開株詐欺の実例では「上場まであと3ヶ月、今なら1株1万円がIPO時に10万円」と言われ、500万円投資した被害者がいる。上場は永遠に来なかった。
対策はシンプルだ。提案を受けた日に決断しない。最低48時間を置き、「○○ 詐欺」でネット検索し、金融庁サイトでその会社が登録済みかを確認する。
「断ると友人関係が壊れそうで…」 友人関係を人質に取ってくる時点で、その勧誘は異常だ。本物の投資話を持ってくる友人は、断られても関係が壊れない。
ステップ3:情報の入口を「公式ルート」に限定する
詐欺はSNSのDM、LINE、街の声かけ、知人紹介から来る。正規の金融商品は、金融庁登録の証券会社・銀行の公式サービスから届く。
確認は1分でできる。金融庁の「金融商品取引業者等検索」ページに会社名を入れる。登録がなければ、その会社とは関わらない。それだけだ。
「有名な投資家がSNSで薦めていたが、それも疑うべき?」 疑うべきだ。有名人の名前や顔写真を無断使用した詐欺広告が急増している。本人のアカウントに直接アクセスして、その投資案件に言及しているか確認する。
今日できる最小アクション
今日、金融庁「金融商品取引業者等検索」をブックマークする。
過去に誰かから薦められた投資案件があれば、今日その会社名を1件だけ検索してみる。登録があれば安心、なければ即距離を置く判断ができる。
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