株を買いたいと思ってスクリーニング画面を開いたが、「PER」「PBR」「ROE」という文字が並んでいて何が何だかわからず、結局その日は何も買えなかった。「よく調べてから買おう」と思っているうちに3ヶ月が経ち、その間に気になっていた銘柄は20%上がっていた。
「全部理解してから買う」を待っていると、永遠に買えない。株選びに必要な基本指標はPERとPBRの2つだけ押さえれば十分だ。この2つが読めると、数千社ある上場企業の中から「割安で財務が健全な株」を10分で絞り込める。
ステップ1:PERで「今の株価が利益の何年分か」を確認する
PER(株価収益率)の計算式は「株価 ÷ 1株当たり年間利益」だ。
例:株価1,500円 ÷ 1株利益100円 = PER15倍
これは「今の株価は、この会社が1年で稼ぐ利益の15年分」という意味になる。目安はこうだ。
- PER10倍以下:割安(ただし理由を確認)
- PER15倍前後:適正
- PER20倍以上:割高または成長期待が高い
業種によって基準が違う。銀行・インフラ系は10倍前後が標準、IT・成長企業は20〜30倍でも珍しくない。同業他社と比較することが重要だ。
「PERが低ければ必ず買いなの?」 違う。PERが低い理由が「業績悪化で将来の利益が消える」からであれば、割安ではなく危険サインだ。PERを見た後に、直近の売上・利益の推移を確認することが必要になる。
ステップ2:PBRで「資産価値と株価の乖離」を確認する
PBR(株価純資産倍率)の計算式は「株価 ÷ 1株当たり純資産」だ。
例:株価2,000円 ÷ 純資産1,500円 = PBR1.33倍
これは「会社を今日清算すれば1株1,500円の資産があるのに、市場では2,000円で取引されている」という意味だ。
- PBR1倍以下:帳簿価値より安く買える(割安の可能性)
- PBR1〜3倍:標準的な範囲
- PBR3倍以上:資産に対して割高
2024年から東証が「PBR1倍割れ企業」に改善要請を出しており、PBR1倍以下の銘柄は株主還元強化や自社株買いで株価が上昇するケースが増えている。
「PBRが低い株を買えば儲かるの?」 必ずしもそうではない。赤字続きで純資産が減り続けている会社はPBRが低くても罠だ。PBRを見た後、ROE(自己資本利益率)が5%以上あるかを確認すると、「稼げる会社かどうか」が判断できる。
ステップ3:PERとPBRを組み合わせて割安株を絞り込む
2つを組み合わせた判断基準はこうなる。
| パターン | PER | PBR | 判断 |
|---|---|---|---|
| 優良割安 | 12倍以下 | 1倍以下 | 詳細調査の価値あり |
| 適正 | 15倍前後 | 1〜2倍 | 業績成長があれば買い候補 |
| 割高 | 25倍以上 | 3倍以上 | 初心者は見送りが無難 |
証券会社のスクリーニング機能で「PER15以下 かつ PBR1以下 かつ 配当利回り2%以上」と設定するだけで、条件に合う銘柄を一覧で表示できる。個別に調べる手間がなくなる。
今日できる最小アクション
今日、SBI証券または楽天証券のスクリーニング画面で「PER15以下・PBR1以下」を入力して、一覧を見る。
銘柄を今日買う必要はない。まず「この数字の組み合わせで候補がどれだけ出てくるか」を目で確認することが、株選びを体感として理解する第一歩になる。
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