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高配当株の選び方と注意すべき罠

「配当利回り8%!」という文字に引き寄せられて株を買った。しばらくして減配が発表され、株価は30%近く下落した。配当金を受け取るどころか、元本が大幅に目減りした——この経験は珍しくない。利回りの数字だけを見て動くと、配当をもらう前に資産が失われる。

高配当株投資の落とし穴は「利回りが高く見える理由」にある。業績が悪化して株価が下がると、配当金の金額が変わらなくても計算上の利回りは上がる。それが「危険な高配当」だ。見た目の数字と実態は別物だと知ることが、資産を守る出発点になる。


ステップ1:利回りが高い理由を「業績」で確認する

配当利回り(年間配当金 ÷ 株価)が7%以上の銘柄を見たら、必ず確認すべきことが1つある。「なぜ利回りが高いのか」だ。

過去3〜5年の売上・純利益の推移が右肩上がりかどうかを確認する。証券会社のアプリで企業名を検索すれば「業績推移グラフ」が即座に表示される。売上が減り、利益が減っている会社の高配当は、いつ減配してもおかしくない。

「利回り10%の株があった。これは買わない方がいいの?」 基本的に避けた方がいい。市場が10%もの利回りになるまで株価を下げているのは、市場参加者全員が「この配当は続かない」と判断しているサインだ。2020年コロナショック時、多くの高配当銘柄が一斉に減配し、株価も20〜40%下落した。利回りに釣られて買っていた投資家は二重の損失を受けた。

ステップ2:3つの指標で「配当を守れる財務体力」を確認する

以下の3つを全て満たす企業だけを候補にする。

配当性向:30〜60% 利益のうち何%を配当に回しているかを示す。70%を超えると、企業が事業への再投資や借金返済に使えるお金が不足し始める。配当性向が低すぎても物足りないが、60%以内なら余力がある。

過去5年の増収・増益 売上と純利益が5年間で増え続けている企業は、配当を維持・増加させる財務的な根拠がある。逆に利益が減少傾向にある企業の高配当は、将来の減配リスクが高い。

自己資本比率:40%以上 企業の資産のうち、借金ではなく自己資金で賄われている割合だ。40%以上あれば、不況時にも配当を守りやすい財務基盤がある。

「これを全部調べるのは時間がかかりすぎる…」 スクリーニング機能を使えば1分で終わる。SBI証券の「株式スクリーニング」で「配当利回り3〜6%・配当性向60%以下・自己資本比率40%以上」を入力するだけで、条件を満たす銘柄一覧が自動で出る。手作業での調査は不要だ。

ステップ3:候補から最低3社を比較して1社に絞る

スクリーニングで絞り込んだ候補の中から3社の企業IRサイト(企業公式の投資家向けページ)を見て、売上・利益のグラフと配当実績を確認する。

これらを1社でも見つければ、それが長期保有の候補になる。JT、NTT、三菱商事、三井物産などの大手は決算情報が読みやすく、初心者の比較練習に向いている。


今日できる最小アクション

今日、SBI証券または楽天証券のスクリーニング機能で「配当利回り3〜6%・配当性向60%以下」を設定して、上位5銘柄の業績推移グラフを眺める。

買う必要はない。まず「財務が健全な高配当株」がどんな見た目をしているかを体感することが、次の行動判断を正確にする。


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