「あのとき買っていれば」と思う銘柄が誰にでも1つはある。5年前に気になっていたが「よくわからないし」と見送った株が、今は10倍になっている。情報は届いていた。動く基準がなかっただけだ。
10倍銘柄を引き当てるのは運ではない。後から振り返ると、10倍になった銘柄には再現できる3つの共通点がある。この基準を知っていれば、「次の10倍候補」を見落とす確率を大きく下げられる。一方でこの基準を知らないまま有名銘柄を追い続けると、すでに高値圏にある株を掴んで含み損を抱え続けることになる。
ステップ1:「5年以上連続で営業利益が増えている」企業を探す
10倍銘柄の第1条件は、継続的な利益成長だ。年率15〜20%で営業利益が伸び続けている企業は、長期で株価も同様に伸びる。
ある国内ITサービス企業は2010年の営業利益が10億円だったが、毎年15%の成長を続けて2020年には40億円を超えた。その間、株価は7倍以上になった。「一時的な好調」ではなく「5〜10年の継続性」が10倍銘柄の土台になる。
確認方法は、証券会社のアプリで企業名を検索して「業績推移」タブを開くだけだ。5年分の営業利益が右肩上がりになっているかを30秒で確認できる。
「利益が伸びている会社は株価もすでに高いのでは?」 それが次のチェックポイントになる。成長が評価されてPERが高くなっている銘柄は除外する。PER15〜20倍で利益が伸び続けている企業こそ、まだ市場に気づかれていない割安な状態だ。
ステップ2:「成長市場」に属しているかを確認する
企業が優秀でも、業界全体が縮小していれば成長に限界がある。10倍銘柄の多くは、市場そのものが拡大している業界に属していた。
今後10年で成長が見込まれる分野の例を挙げる。
- 医療・ヘルスケア:高齢化社会で医療費は拡大傾向
- クラウド・DX関連:企業のデジタル化は不可逆な流れ
- 再生可能エネルギー:脱炭素のトレンドで需要増加
「この市場は5年後、10年後も拡大し続けるか」を問いかける。衰退産業の優良企業より、成長産業の平均的な企業の方が長期では大きなリターンを生む。
「成長市場の銘柄はすでに人気で高いのでは?」 大手の有名銘柄はそうだ。だが時価総額数十億〜数百億円の中小型株の中に、同じ成長市場に属していながらまだ注目されていない企業が存在する。テレビで紹介される前の段階を探すことが、割安な成長株を見つける方法だ。
ステップ3:「割安 × まだ注目されていない」状態で買う
10倍銘柄のほとんどは、購入時点でまだメディアに登場していなかった。証券会社のアナリストレポートが少ない、検索してもほぼ情報が出ない、決算説明会の参加者が少ない——これらは「市場にまだ気づかれていない」サインだ。
| 10倍銘柄の特徴 | 確認方法 |
|---|---|
| 利益が毎年15%以上成長している | IR情報・四季報の業績推移 |
| 成長市場に属している | 業界レポート・経済ニュース |
| PERが15〜20倍以下で割安 | 証券会社の株価情報 |
| まだ市場に注目されていない | 検索結果・アナリストレポートの少なさ |
テレビで「この株は買い」と紹介されるころには、PERが40倍を超えていることが多い。情報を待っていると、すでに遅い。
今日できる最小アクション
今日、証券会社のスクリーニングで「営業利益5年連続増加・PER20倍以下・時価総額500億円以下」を設定して、出てきた銘柄の業績推移グラフを1社だけ確認する。
買う必要はない。「こういう企業が候補になる」という目を養うことが、次の10倍銘柄を見つける力を育てる。
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