29歳のある春、「絶対に上がる」と確信していた個別株に100万円を突っ込んだ。当時の手取りが月22万円だったので、ほぼ半年分の貯金を一気に投じたわけだ。結果は3ヶ月で35万円の損失。画面を見るたびに胃が痛く、売るタイミングを見失ったまま塩漬けにした。一番後悔したのは「損したこと」より「なぜ買ったのか、自分でも説明できなかったこと」だ。
まず資産の全体像を「見える化」する
4月は新年度のスタートだ。給料が上がった、ボーナス計画が見えてきた、新しい生活を始めた——変化が多い時期だからこそ、投資状況を一度整理するのに最適なタイミングになる。
今の自分のポートフォリオを書き出す。
| 資産の種類 | 金額 | 全体に占める割合 |
|---|---|---|
| 預金・現金 | 〇〇万円 | 〇〇% |
| 投資信託・ETF | 〇〇万円 | 〇〇% |
| 個別株 | 〇〇万円 | 〇〇% |
| その他(iDeCo等) | 〇〇万円 | 〇〇% |
この表を埋めるだけで、資産の偏りが一目でわかる。29歳の失敗も「全体像を把握していなかった」ことが原因の一つだった。
「守り」と「攻め」を分けるコア・サテライト戦略
資産を「守る部分」と「増やす部分」に分けて管理する方法だ。
- コア資産(全体の70〜80%):インデックスファンドやETFなど、安定した商品
- サテライト資産(全体の20〜30%):成長期待の個別株や高配当株など
手元に300万円あれば、240万円をコア(S&P500連動ETFなど)、60万円をサテライト(個別株の厳選2〜3銘柄)に充てる。サテライト部分でやらかしても、コア部分が守ってくれる安心感がある。29歳の私に欠けていたのはまさにこれで、全財産を個別株に集中させていたから一度の失敗がダメージになりすぎた。
「でも投資信託よりも個別株の方が大きく増やせると聞いた…」と感じた方へ。 個別株でコア部分を担おうとすると、1つの業績悪化が資産全体に直撃する。インデックスファンドで「土台を固める」からこそ、サテライトの個別株でリスクを取れる。攻めるためにも守りが必要だ。
個別株を選ぶ前に確認する3つのポイント
① PER(株価収益率)を確認する 株価が1年の利益の何倍かを示す数字だ。同じ業種で比べて割安か割高かの目安になる。業界平均が20倍のところ対象企業が15倍なら、「比較的割安」という判断の入り口になる。
② 売上・利益の推移を3年分見る 1年だけ見ても意味がない。3年以上連続で成長しているか、一過性のものかを確認する。
③ 「この会社の何に投資しているのか」を説明できるか 友人に「なぜこの株を買ったの?」と聞かれて、すぐに答えられなければ、まだ買うべきタイミングではない。失敗から学んだ最大の教訓だ。
「でも財務データの見方がわからない…」と感じた方へ。 証券会社の銘柄詳細ページに「業績」タブがある。売上高・営業利益の3年推移がグラフで確認できる。まずこの1画面を見るだけでいい。
まとめ
- まず全体像を把握する。今持っている資産を一覧にする習慣をつける
- コア・サテライト戦略で守る部分と増やす部分を意識的に分ける
- 個別株はPER・利益推移・自分の言葉で説明できるかの3点で選ぶ
次の記事では【日本の公的保険制度は実は充実している】をお伝えする。
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