28歳のとき、給料明細を初めてじっくり見て愕然とした。保険料の合計が月1万8,000円。入社時に「とりあえず」と言われるままに入った保険を3年以上そのままにしていたのだ。年間21万6,000円——気づかなければ10年で216万円が消えていた。
放置すると年間21万6,000円が消え続ける
「保険料は天引きだから仕方ない」と思い込んでいる人ほど、見直しで大きく削れる。
月1万8,000円を払い続けた場合の損失試算:
- 10年後:216万円(元本のみ)
- 差額9,000円を年利3%で運用した場合の10年後:約125万円
「保険を見直したか、していないか」だけの差が、10年で100万円以上になる。
「でも保険って複雑で、どこから手をつければいいかわからない」と感じた方へ。 手順は3ステップしかない。今日60分あれば第1ステップは完了できる。
ステップ1:月何円払っているか「見える化」する——30分で完了
保険証券を全部引っ張り出して、以下の4項目を書き出す。
- 保険の種類(生命・医療・がん保険など)
- 毎月の保険料
- 契約した時期
- 保障内容(いくら・いつまで)
35歳会社員の典型例:
- 生命保険:月8,000円(10年前に契約)
- 医療保険:月3,500円
- がん保険:月4,200円
- 合計:月1万5,700円(年間18万8,400円)
これだけで「何にいくら払っているか」が初めてわかる。多くの人はこの段階で「こんなに払ってたのか」と驚く。
ステップ2:「今本当に必要な保障」だけに絞る——判断基準は3つ
保険が必要な状況は3パターンのみだ。
- 亡くなったとき経済的に困る家族がいる(子どもの教育費・配偶者の生活費)
- 働けなくなったとき生活費が消える(貯金3ヶ月分以下なら要検討)
- 大きな自己負担が生じる特定リスクがある(先進医療・差額ベッド代など)
逆に削れる保険はこれだ:
- 独身で扶養者がいない→死亡保障は月2,000〜3,000円の掛け捨てで十分
- 貯金300万円以上ある→医療保険の日額を5,000円→3,000円に引き下げ可能
- 会社に団体保険がある→重複加入は無駄。証明書で確認する
「でも保障を削るのが不安で踏み切れない」と感じた方へ。 削るのは「重複分」と「状況に合わない保障」だけでいい。本当に必要な保障は残す。先ほどの35歳会社員の場合、子あり・貯金500万円なら月1万5,700円→月9,500円まで落とせた。年間で7万5,600円の削減だ。
ステップ3:電話1本で実行する——解約・減額は5分で完了
保険会社への連絡はシンプルだ。「解約したい」「保障額を減らしたい」と伝えるだけ。複雑な手続きはない。
優先順位のつけ方:
- 月額が最も高い保険から
- 契約年数が古い保険(現状に合っていない可能性が高い)
- 他の保険と重複している保険
今週できる最小アクション
保険証券を1枚引っ張り出して、月々の保険料と保障内容を紙に書き出す。それだけでいい。「何にいくら払っているか」が見えれば、次のステップが自然に動き始める。
これは「保険を見直したことが一度もない、または加入当時のままにしている人」に向けた内容だ。すでに見直し済みの人は、最後に見直した日付を確認してほしい。1年以上前なら、ライフステージの変化に合わせてもう一度見直す価値がある。
次回は「不要な保険を解約するタイミングと方法」。解約しようとすると「今やめると損ですよ」と言われてズルズル先送りにしてしまう——そのパターンを断ち切る方法を解説する。