29歳のとき、結婚を機に保険を見直そうとしたら、不要になった独身時代の保険が3本も残っていた。解約しようとしたら担当者に「今やめると損ですよ」と言われてズルズル先送りに。その2年間で月8,000円×24ヶ月=19万2,000円を無駄に払い続けた。
先送りしている間も月8,000円が消え続ける
「今解約すると元本割れするから損」という言葉に引っかかって動けない人は多い。しかし計算してみると話は逆だ。
元本割れ額が仮に5万円だとしても、解約せずに月8,000円を払い続ければ:
- 7ヶ月後:5万6,000円の損(元本割れより損)
- 1年後:9万6,000円の損
「解約するタイミングを逃した」という理由で払い続けるほど損する。
「でも解約すると担当者との関係が気まずくなる」と感じた方へ。 保険は「人間関係のために入るもの」ではない。電話1本で解約できる。担当者と顔を合わせる必要はない。
解約を検討すべき5つのタイミング
ライフステージが変わった瞬間が、保険を見直す最大のチャンスだ。
①結婚・出産時 独身時代の高額な死亡保障は、家族が増えた後の保障設計と重複することが多い。出産後に必要保障額を再計算して、新しい構成で入り直す方が合理的だ。
②住宅ローンを組むとき 銀行のローンに団体信用生命保険(団信)が自動付帯する。ローン残高分の死亡保障が加わるため、既存の生命保険の保障額を月2,000〜3,000円分削減できる。
③子どもが独立したとき 子どもの教育費・生活費を守るための死亡保障は、子どもが独立した瞬間に不要になる。3,000万円の定期保険を500万円に落とせば、月3,000〜4,000円の節約になる。
④貯金が500万円を超えたとき 自己負担できる資金が十分あれば、医療保険の日額給付は縮小できる。「貯金で対応できる範囲」を超えたリスクだけをカバーする設計に変える。
⑤保障内容が現状に合わなくなったとき 20年前の保険と今の医療技術・生活は別物だ。「入院5日目から給付」という古い設計は、短期入院が主流の現在ではほぼ機能しない。
解約前に絶対確認すべき3ステップ
焦って解約すると「やはり必要だった」という後悔につながる。この順番で確認してから動く。
ステップ1:現在の保障内容を完全に把握する 保険証券を出して、月額保険料・受け取れる金額・保障期間・付帯特約を書き出す。「意外と知らなかった」という項目が必ずある。30分で一覧表を作る。
ステップ2:解約した場合の現在の返戻金を確認する 保険会社に電話して「今解約したらいくら戻るか」を聞く。残り払込総額と比較して、早期解約の損得を数字で判断する。
ステップ3:代替手段があるか確認する 解約後に同等の保障が必要なら、より安い掛け捨て保険への切り替えを先に検討する。「解約してから探す」ではなく「切り替え先が決まってから解約する」の順番が安全だ。
「でも解約手続きが面倒そうで億劫」と感じた方へ。 電話で「解約したい」と伝えれば、その後は書類が郵送されてくる。記入して返送するだけだ。窓口に行く必要はない。所要時間は電話5分+書類記入15分で完了する。
今週できる最小アクション
現在加入中の保険を1本選んで、「今解約したらいくら戻るか」を保険会社に電話1本で確認する。数字を知るだけで、判断が格段に楽になる。
これは「解約したいのに踏み切れない保険が1本以上ある人」に向けた内容だ。すでに必要な保険だけに整理できている人は、次の見直し日(結婚・出産・転職など)を手帳に書き込んでおくだけでいい。
次回は「火災保険で補償される意外な損害とは」。火災保険の請求のうち、火災によるものはわずか5%——残り95%が使えていない補償になっている人は多い。