「保険は掛け捨てで十分」——そう考えるようになってから、うちは民間の医療保険を見直しました。
その話は以前の記事にも書いたんですが、正直に言うと、当時は民間の保険会社同士を比べただけでした。
「県民共済」や「コープ共済」も名前は知ってたんですけど、なんとなく後回しにしていたんです。
今回、改めて公式サイトの数字を並べてみたら、同じ「月2,000円」でも保障の中身がかなり違うことが分かりました。
どっちがいいという単純な話ではなく、「何を優先するかで選ぶべきものが変わる」という話です。
この記事でわかること
- 都道府県民共済「総合保障2型」の月2,000円コースの保障内容
- コープ共済「たすけあい」の月2,000円コースの保障内容
- 同じ掛金でも死亡保障と入院保障のどちらに厚いかという設計思想の違い
- 65歳以降にどうなるか、見落としがちなポイント
- それぞれ向いている人・向かない人
結論を先に:優先したいものが違う
先に結論を書きます。
死亡保障を厚くしたいなら都道府県民共済、入院時の出費を厚くカバーしたいならコープ共済に分があります。
同じ月2,000円でも、都道府県民共済の総合保障2型は病気死亡400万円(18〜60歳)に対し、コープ共済のたすけあい2,000円コースは病気死亡100万円です。
逆に入院日額は、都道府県民共済が5,000円なのに対し、コープ共済(女性コース)は8,000円と上回ります。
「同じ掛金だから同じような保障」と思い込んでいたんですが、実際に並べてみると設計の方向性がはっきり違いました。
都道府県民共済「総合保障2型」を数字で見る
都道府県民共済グループの公式サイトによると、総合保障2型の内容は次の通りです。
- 月掛金:2,000円
- 病気入院:日額5,000円(1日目から対象)
- 病気死亡:400万円(18〜60歳)
- 加入できる年齢:満18歳〜満64歳
- 保障が続く年齢:満65歳の満期まで
ここで注意したいのが、61歳を境に保障額が下がる点です。
61〜65歳では病気死亡が230万円に減額されます。
さらに65歳以降は「熟年型」に自動で継続され、掛金は変わらないまま85歳まで保障が続きますが、死亡保障はさらに100万円、50万円、30万円と段階的に下がっていきます。
つまり「掛金は一定でも、保障は年齢とともに薄くなる」仕組みだということは、加入前に知っておいたほうがいいと思います。
割戻金についても触れておきます。
都道府県民共済は非営利の共済団体で、決算の剰余金を加入者に還元する割戻金制度があります。
北海道民共済の2025年度実績では、年間24,000円(月2,000円)払い込んだ人に8,716円の割戻金が出ています。
払込額の約36%が戻ってきた計算です(都道府県ごとに実績は異なるので、あくまで一例です)。
コープ共済「たすけあい」2,000円コースを数字で見る
コープ共済の公式サイトによると、たすけあい大人向けコースの2,000円コース(女性)は次の内容です。
- 月掛金:2,000円
- 入院日額:8,000円(男性の同コースは6,000円)
- 病気死亡・重度障害:100万円
- 手術保障:1万〜8万円(手術の内容により変動)
- 加入できる年齢:満20歳〜満64歳
- 保障が続く年齢:満65歳の満期まで
コープ共済も65歳以降は「あいぷらす プラチナ85」という別コースに切り替えることで、85歳まで保障を続けられます。
都道府県民共済との大きな違いは、入院日額の高さです。
特に女性コースは入院時諸費用サポートも含めて手厚く設計されていて、入院そのものの出費をカバーする力が強い印象を受けました。
一方で死亡保障は100万円と、都道府県民共済の400万円と比べるとかなり控えめです。
なお、割戻金についてはコープ共済にも制度がある可能性がありますが、今回確認した公式ページには具体的な記載が見当たりませんでした。数字が分からない部分は、分からないと正直に書いておきます。
比較表でまとめる
| 項目 | 都道府県民共済(総合保障2型) | コープ共済(たすけあい2,000円コース) |
|---|---|---|
| 月掛金 | 2,000円 | 2,000円 |
| 病気入院日額 | 5,000円(1日目から) | 8,000円(女性)/ 6,000円(男性) |
| 病気死亡保障 | 400万円(18〜60歳)→230万円(61〜65歳) | 100万円 |
| 手術保障 | あり(型による) | 1万〜8万円 |
| 加入年齢 | 18〜64歳 | 20〜64歳 |
| 65歳以降 | 熟年型へ移行、85歳まで(保障は減額) | あいぷらすプラチナ85へ移行、85歳まで |
| 割戻金 | あり(実績公開。年24,000円払込で8,716円の例) | 記載を確認できず |
同じ「月2,000円」という数字だけを見て選ぶと、自分が優先したい保障と合わないことがあると分かります。
何が違うのか:設計思想の違い
都道府県民共済は、もともと戦後の生協運動から生まれた共済で、「万が一のときの遺族保障」を軸に設計されている印象です。
400万円という死亡保障の大きさは、独身で貯金がまだ少ない人や、遺された家族の当面の生活費を気にする人にとって、心強い数字だと思います。
一方コープ共済は「入院したときの実費をカバーする」ことに重心を置いているように見えます。
入院日額8,000円は、差額ベッド代や食事代、通院の交通費など、公的医療保険ではカバーしきれない細かい出費に対応しやすい水準です。
僕自身、腰を痛めて通院していた時期があるんですが、あのとき一番痛かったのは入院そのものより「働けない間の生活費」でした。
だから正直、どちらが正解かは家庭の状況次第だと感じています。
それぞれ向いている人・向かない人
都道府県民共済が向いている人
- 独身、または家族がいてまだ貯金が心もとない人
- 万が一のときの死亡保障をまず厚くしたい人
- 割戻金の実績が公開されている安心感を重視する人
都道府県民共済が向かない人
- 65歳以降も同じ水準の死亡保障を維持したい人(保障が段階的に下がるため)
- 入院時の出費対策を最優先したい人
コープ共済が向いている人
- 入院時の実費(差額ベッド代・雑費)をしっかりカバーしたい人
- 女性特有の入院リスクに備えたい人(女性コースは手厚め)
コープ共済が向かない人
- 万が一のときにまとまった死亡保障を残したい人(100万円は心もとない場合がある)
- 割戻金の実績を確認してから決めたい人
民間の医療保険と比べるとどうか
以前、保険の正しい入り方の記事で「掛け捨て一択で月5,000円以内に収める」という考え方を書きました。
共済はまさにこの「掛け捨て」の代表格です。
民間の医療保険と比べると、共済は保障がシンプルで選択肢も少ない代わりに、掛金が割安な傾向があります。
会社員に本当に必要な保険は2つだけという記事でも触れましたが、公的医療保険(高額療養費制度)で大きな医療費はある程度カバーされます。
そのうえで「入院中の細かい出費」か「万が一の死亡保障」のどちらを民間・共済で補うか、という順番で考えると選びやすいと思います。
僕が調べてみて思ったこと
正直に言うと、保険を見直した話を書いたときは、共済まで比較の土俵に上げていませんでした。
「共済は保障が薄そう」という漠然としたイメージだけで、ちゃんと数字を見ていなかったんです。
今回調べてみて、都道府県民共済の死亡保障400万円は、想像していたより大きい数字でした。
一方でコープ共済の入院日額8,000円も、民間の医療保険と比べて見劣りしないと感じました。
どちらも「万能」ではなく、「何を優先するか」で選ぶものだと分かったのが、今回いちばんの収穫です。
なんでもっと早く調べへんかったんやろう、と思ったのが正直な感想です。
まとめ:同じ2,000円でも中身は別物
都道府県民共済とコープ共済は、どちらも月2,000円という同じ掛金でも、死亡保障は400万円対100万円、入院日額は5,000円対8,000円と、設計思想がはっきり違います。
- 死亡保障を厚くしたいなら都道府県民共済
- 入院時の出費を厚くカバーしたいならコープ共済
- 65歳以降の保障の続き方も、選ぶ前に必ず確認する
どちらも非営利の共済で、掛金は民間保険より割安な傾向にあります。
ただし保障内容や年齢による変化は都道府県・年度によって異なる場合があるので、最新情報は各共済の公式サイトや資料請求で必ず確認してください。
僕自身、次に保険を見直すタイミングでは、この2つも比較の土俵に乗せようと思っています。