私が30歳のとき、「銀行預金は安全だから問題ない」と思い込んでいた。毎月5万円を地道に貯め、5年間で300万円を積み上げた。ところが友人に「インフレって知ってる?貯金の価値が毎年下がってるよ」と言われて、初めて真剣に計算した。年2%のインフレが10年続けば、100万円の実質的な価値は約82万円になる。5年間で必死に貯めた300万円が、実質的には270万円の価値しかなかった計算だ。「銀行に預けているのに損している」という事実がゾッとした。
インフレとは何か、数字で実感する
インフレとは、モノやサービスの価格が上がり、同じお金で買える量が減っていく現象だ。
10年前にコンビニのコーヒーは100円だったが、今は150〜160円が当たり前になっている。同じ100円でも買えるものが減っている。これがインフレだ。
日本銀行が目標とするインフレ率は年2%。2%と聞くと小さく感じるが、複利の力は侮れない。
| 年数 | 100万円の実質価値(年2%インフレ) |
|---|---|
| 5年後 | 約90万円 |
| 10年後 | 約82万円 |
| 20年後 | 約67万円 |
| 30年後 | 約55万円 |
「でも日本はデフレだったから、インフレなんて関係ないんじゃ…」という考えは今は通用しない。2023〜2024年の日本では電気代・ガス代・食料品が軒並み値上がりした。現金を持ちっぱなしは、毎年少しずつ損をしているということを、まず頭に入れてほしい。
インフレに負けない資産の持ち方
銀行の普通預金金利は0.001〜0.1%程度。年2%のインフレには追いつかない。大きく3つの選択肢がある。
株式・投資信託: 企業はインフレで商品の値段を上げて売上・利益を増やせるため、株価もインフレに強い傾向がある。長期的に見ると株式市場はインフレを上回るリターンを出してきた歴史がある。
不動産: 物価が上がれば家賃も上がることが多い。初心者にはREIT(不動産投資信託)での間接保有が現実的だ。
金(ゴールド): インフレ時に価値が上がりやすい資産として有名。月1000円程度から積立できる金積立サービスを使えば少額から始められる。
「でも投資は難しくてリスクが怖い…」という気持ちはわかる。ただしインフレリスクを無視することは、確実に資産が目減りするリスクを選択することと同じだ。
今日からできるインフレ対策3ステップ
ステップ1:家計の「余裕資金」を確認する 家計簿アプリで支出を把握し、手取りの10〜20%を投資に回せるか確かめる。
ステップ2:NISA口座を開設する 楽天証券・SBI証券なら無料で開設でき、月5000円から積立設定ができる。
ステップ3:低コストのインデックスファンドを選ぶ 「eMAXIS Slim 全世界株式」のような信託報酬が年0.1%台のファンドが最初の1本としておすすめだ。
月5000円でも10年続ければ、インフレに負けない資産の種が育つ。
今日できる最小アクション: 手持ちの銀行口座の残高と金利を確認して、年間でどれだけ利息がつくか計算する(5分)。インフレ率2%との差を実感することが最初の一歩だ。
新NISAを始めるなら: 手数料ゼロ・クレカ積立でポイント還元が高いSBI証券または楽天証券がおすすめです。