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学資保険より賢い教育費の準備方法

「子どもが生まれたら学資保険に入るのが常識」という空気を感じて、30歳で家計の本を読み始めるまで疑ったことがなかった。返戻率が101〜105%の商品に18年間お金を縛り付けるより、もっと賢い方法がある。数字を見れば、その差は18年で70万円以上になる。


学資保険の「返戻率」の正体

「返戻率106%」と聞くと得に聞こえる。でも計算してみると印象が変わる。

条件数字
月の保険料1万5,000円
期間18年間
総支払額324万円
返戻金(返戻率106%)約343万円
差額(利益)約19万円

18年間で19万円の利益。年率換算すると実質利回り約0.5%だ。さらに途中解約すると元本割れのリスクがあり、急な出費があっても引き出せない。18年後に受け取る343万円の実質購買力は、インフレを考慮すると今の290万円程度になっている可能性もある。


教育費の現実を正確に把握する

文部科学省の調査に基づく教育費の目安はこうなる。

段階公立の場合私立の場合
幼稚園〜高校約574万円約1,830万円
大学4年間約243万円(国立)約400〜500万円

ただし、これは「全額を親が一括で用意しなければならない」という意味ではない。奨学金・高校段階の収入・教育ローンを組み合わせることで、準備すべき額はずっと小さくなる。現実的な目標は「中高生時代の塾代や大学初年度の入学費などに備えた100〜200万円のバッファーを作ること」だ。


「でも学資保険は強制貯蓄になるからいい」という反論への答え

「投資は自分でやり続けるのが難しい。学資保険なら強制的に貯まる」という声は正直、的を得ている。

ただ、つみたてNISA(新NISAの積立投資枠)は証券会社で「自動引き落とし + 自動積立」を設定すれば、学資保険と同じ「ほぼ強制貯蓄」の仕組みが作れる。設定は30分程度で完了する。流動性を保ちながら強制貯蓄の仕組みを持つことは、学資保険と組み合わせるより合理的だ。


学資保険より効率的な2つの方法

方法1:つみたてNISA(新NISAの積立投資枠)を活用する 月1万5,000円 × 18年 × 年利4%(想定)≒ 約413万円。学資保険の343万円より約70万円多い。しかも急な出費時に引き出せる流動性がある。デメリットは元本割れのリスクがあること——ただし18年という長期では損失になる可能性は歴史的に低いとされている。

方法2:子どもが12歳になるまでに100万円を先に確保する 小学校時代は教育費が年20〜30万円程度と低い。ここで貯蓄を加速させ、中学受験や高校進学のタイミングに備えた100万円を先に確保する。ボーナスの一部を教育費専用口座に移す習慣をつけるだけで、6〜7年で達成できる。


今週できる最小アクション

証券口座をすでに持っているなら、新NISAの積立設定を1,000円からでもいいので開始する。まだ口座がない人は、SBI証券か楽天証券の口座開設ページを今日開く。


これは「子どもがいる、またはこれから生まれる予定のある20〜40代」に向けた内容だ。すでに学資保険に加入している場合、解約が得かどうかは現在の返戻金・残り払込期間・代替手段のコストを比較してから判断してほしい。

次回は「がん保険に入る前に知っておくべきこと」。2人に1人ががんになる時代だからこそ、感情でなく数字で判断する方法を解説する。


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