ゴールデンウィークに「保険を見直そう」と決意した。でも「どこから手をつけるか」で迷い、気づけば連休が終わっていた。翌年の5月も同じことを繰り返した。その2年間で払い続けた無駄な保険料は18万円以上。「今年こそやる」という決意だけでは何も変わらない。変わるのは、「今日だけやる小さな行動」を始めたときだ。
1. あなたが「払いすぎている保険」を特定する方法
日本人は平均して世帯年収の10%以上を保険に費やしている。年収500万円の家庭なら年間50万円以上だ。その保険は本当に必要か。
実例を出す。30代会社員A氏は銀行窓口で勧められるまま、以下の保険に加入していた。
- 終身保険(月1.5万円)
- 医療保険(月8,000円)
- がん保険(月6,000円)
- 学資保険(月2.5万円)
毎月の支払いは合計6.4万円、年間76.8万円だ。ところが彼の会社には「団体保険」と「充実した福利厚生」があった。A氏が本当に必要だったのは医療保険の一部だけ。見直し後は月2万円で済み、年間54.8万円の削減に成功した。
把握すべきポイントは3つだ。①現在の手取り月給の何%を保険に充てているか、②会社の福利厚生で既に保障されていないか、③本当に必要な保障は何か。これらを明確にするだけで、無駄な保険契約が浮き彫りになる。
「でも保険は一度入ったら変えにくいものでは…」——保険はいつでも解約・変更できる。解約手数料がかかるケースもあるが、それでも今後払い続けるコストの方が大きいことが多い。「変えにくい」という思い込みが、無駄な支払いを何年も続かせる原因だ。
2. 保険の「本当の役割」を理解する
保険の目的を正しく理解しているか。保険は「貯蓄」ではなく、人生の大きなリスクに備えるツールだ。守るべき4大リスクを整理する。
①死亡リスク あなたが亡くなったとき、遺族の生活が成り立つか。扶養家族がいる場合、必要額は年収の5〜10倍が目安だ。年収500万円なら2,500〜5,000万円の保障があると安心だが、団体保険や遺族年金(国からの支給)で既にカバーされている部分を差し引いて計算する。
②医療リスク 入院や手術で費用がかかることもある。ただし日本の「高額療養費制度」で、年収に応じて月の医療費が一定額を超えると返金される。多くの人はこれを知らず、不必要な医療保険に入っている。
③がんリスク 2人に1人がかかる病気だが、先進医療などの自己負担部分に限定したがん保険なら月3,000〜5,000円で済む。終身保険のような高額商品は不要だ。
④介護リスク 65歳以上が対象の介護保険は公的制度で既に存在する。個人向けの介護保険は、よほどの資産がない限り優先度は低い。
「全てのリスクに保険で備える」という考え方を捨てることが重要だ。貯蓄でカバーできるリスクと、保険でしか備えられないリスクを区別する。
「でも何が起きるかわからないから全部に備えたい…」——「全部に備えようとすること」が保険料を膨らませる最大の原因だ。確率と損失の大きさで優先順位をつける。低確率・低損失のリスクは貯蓄で対応し、高損失のリスクだけを保険でカバーするのが合理的な戦略だ。
3. 今月中に実行できる保険最適化アクション
理解だけでは意味がない。以下の3ステップを実行する。
ステップ1:保険の棚卸し 手元にある保険証券や、クレジットカードの引き落とし履歴を集める。「保険の名前」「月々の保険料」「保障内容」「契約年月日」をメモに書き出す。「こんなに入ってたの?」と驚く人が大半だ。
ステップ2:必要保障額を計算する 無料のオンライン計算ツール(保険会社のサイト)を使い、自分に必要な保障額を算出する。死亡保障は「遺族の必要生活費×年数−遺族年金−貯蓄」、医療保障は「高額療養費の自己負担上限×想定入院月数」で計算する。
ステップ3:1件だけ解約または見直しを実行する 「全部を一気に」ではなく「1件だけ」動く。最も不要だと感じる保険を1件選び、保険会社に電話して解約手続きを取る。1件できれば次も動ける。
今日できる最小アクション
銀行明細を開き、今月引き落とされた保険料をすべてリストアップして合計金額を出す。 合計金額が手取り月収の10%を超えていれば、今日から見直しを始める根拠がある。まず数字を確認するだけでいい。
おすすめクレジットカード: ポイント還元率が高く、年会費無料のカードを選ぶのが基本です。