この記事で分かるのは、dカード(一般)の還元率が半分になったあと、何を選べばいちばん損が小さいかです。
先に結論を書きます。
- 2027年1月利用分から、dカードは100円で1ポイント → 200円で1ポイント(1% → 0.5%)に下がる
- ただしd払いの支払い元をdカードにしている分は、200円で2ポイント(1%)のまま
- ahamo・irumoの人がGOLDに上げても、年会費の元はまず取れない(ドコモ料金の10%還元が対象外のため)
- ドコモ料金が関係ない人は、年会費無料で1%以上のカードに替えるのがいちばん単純
- 1年間1回も使わないと、年会費1,650円がかかるようになる。眠っているdカードがある人は、ここだけは必ず確認
「dカード 改悪」で調べると、GOLDへの切り替えを勧める記事がたくさん出てきます。
でも、GOLDで得をするかどうかは、カードで使う金額より、毎月のドコモ料金でほぼ決まります。
そこを分けて計算しました。
何が変わるのか
ドコモは2026年9月1日に、dカードの改定を発表しました(NTTドコモ「【重要】『ドコモポイ活プラン』『dカード PLATINUM』dポイント進呈条件および『dカード』dポイント進呈率・年会費改定のお知らせ」より)。
dカード(一般)に関係するのは、この3つです。
| 項目 | いま | 改定後 | いつから |
|---|---|---|---|
| ポイント | 100円ごとに1pt(1%) | 200円ごとに1pt(0.5%) | 2027年1月利用分 |
| 年会費 | 永年無料 | 前年度に1度も使わなければ1,650円 | 2027年1月から(初回請求は2028年2月) |
| スマホのタッチ決済 | ― | 200円ごとに2pt(1%) | 2027年5月利用分 |
数字だけ見ると「半分になる」で終わりですが、財布の話に直すとこうなります。
月5万円をdカードで払っている人は、年6,000ポイントが年3,000ポイントになります。
外食1回ぶんくらいが、何もしないと毎年消える計算です。
月10万円使う人なら、年6,000ポイントの減少です。
下がらない支払いが2つある
ここが、ニュースの見出しだけでは分からないところです。
1つ目はd払い。支払い方法をdカードにしたd払いは、改定後も「200円ごとに2ポイント」のままと、公式のお知らせに書かれています(d払いの基本1pt+dカード支払い特典1pt)。
つまり、同じお店で払うなら、カードを出すよりd払いで払うほうが倍のポイントになります。
2つ目はスマホのタッチ決済。2027年5月利用分から、スマホでタッチ決済をすると200円ごとに2ポイントになります。
ただしこれは、カード番号が4363・5344・5365で始まるdカードだけが対象です。自分のカードがどれなのか、アプリかカード券面で一度確認しておくと迷いません。
なお、dカード GOLD・GOLD U・PLATINUMは、今回の「0.5%化」の対象外です。
選べるのは4つ
dカード(一般)を持っている人の選択肢は、だいたいこの4つです。
- そのまま使う(0.5%を受け入れる)
- d払いに寄せる(使えるお店では1%を維持)
- dカード GOLD/GOLD Uに上げる
- 年会費無料の別のカードに替える
それぞれの条件を並べます(2026年9月時点・各社公式サイトより)。
| カード | 年会費 | 普段の買い物 | ドコモ料金の還元 |
|---|---|---|---|
| dカード(改定後) | 無料(1年未使用なら1,650円) | 0.5% | ― |
| dカード GOLD U | 3,300円(条件達成で実質無料の仕組みあり) | 1% | 税抜1,000円ごとに5% |
| dカード GOLD | 11,000円 | 1% | 税抜1,000円ごとに10% |
| 楽天カード | 無料 | 1% | ― |
| リクルートカード | 無料 | 1.2% | ― |
GOLD Uは29歳以下向けのカードです。30歳を過ぎると、更新のときに審査のうえGOLDに切り替わります。
それと、いちばん大事な注意書きがあります。
GOLDのドコモ料金10%還元は、ahamo・irumoなど一部のプランが対象外です(dカード GOLD公式サイトの注記より)。
安いプランに移った人ほど、GOLDの一番の目玉が効かないということです。
計算①:ドコモ料金が関係ない人(ahamo・irumo・他社回線)
まずは、ドコモ料金の還元がゼロの人です。
カードでの買い物だけで比べると、年間のポイントはこうなります(年会費を引いた実質の数字)。
| 年間の買い物 | dカードそのまま | 楽天カード | リクルートカード | GOLD U | GOLD |
|---|---|---|---|---|---|
| 30万円(月2.5万) | 1,500 | 3,000 | 3,600 | ▲300 | ▲8,000 |
| 60万円(月5万) | 3,000 | 6,000 | 7,200 | 2,700 | ▲5,000 |
| 120万円(月10万) | 6,000 | 12,000 | 14,400 | 8,700 | 1,000 |
| 200万円(月約17万) | 10,000 | 20,000 | 24,000 | 16,700 | 9,000 |
年会費はGOLD U 3,300円・GOLD 11,000円で計算しています。
この表で分かることは、ほぼ1つです。
ドコモ料金の還元がない人にとって、GOLDは年会費無料の1%カードより必ず下になります。
どちらも買い物は1%なので、差は年会費の11,000円がそのまま残るだけです。
GOLDには「前年に100万円以上使うと最大1万円相当の特典」があり、120万円・200万円の行はそのぶん差が縮まります。ただ「最大」なので、満額で数えても年会費11,000円にはわずかに届きません。そこまで入れて、やっと年会費無料カードと並ぶくらいです。
GOLD Uも、年会費3,300円を0.5%の差で取り返すには、年66万円以上使う必要があります。
計算②:ドコモ回線(eximoなど)をカードで払っている人
こちらは、GOLDの10%還元が効く人です。
年60万円(月5万円)買い物をする人で、毎月のドコモ料金(税抜)ごとに計算しました。
| ドコモ料金(税抜・月) | dカードそのまま | 楽天カード | GOLD U | GOLD |
|---|---|---|---|---|
| 0円 | 3,000 | 6,000 | 2,700 | ▲5,000 |
| 3,000円 | 3,000 | 6,000 | 4,500 | ▲1,400 |
| 7,000円 | 3,000 | 6,000 | 6,900 | 3,400 |
| 10,000円 | 3,000 | 6,000 | 8,700 | 7,000 |
※ドコモ料金は税抜1,000円単位で還元されるので、端数は切り捨てて計算しています。
ここで意外だったのは、ドコモ料金が月7,000円あっても、GOLDは年会費無料の1%カードに負けることです。
計算の中身はこうです。
- GOLDのドコモ料金還元:7,000円×10%×12か月=8,400ポイント
- 年会費:11,000円
- 差し引き:▲2,600円
買い物の1%はどのカードでも同じなので、GOLDが年会費無料カードに勝てるかは、ドコモ料金の10%が年11,000円を超えるかだけで決まります。
11,000円 ÷ 12か月 ÷ 10% = 約9,167円。還元は1,000円単位なので、税抜で月1万円以上のドコモ料金をGOLDで払っている人から、ようやくGOLDが上に来ます。
家族のぶんも含めて月1万円を超える、という家庭なら、GOLDは十分に元が取れます。
GOLD Uの場合は、同じ考え方で税抜で月6,000円以上が目安です(6,000円×5%×12か月=3,600ポイント>年会費3,300円)。
自分がどれか、判定の順番
ここまでを、判定の順番にまとめます。
① ahamo・irumo・他社回線の人
→ GOLDは選択肢から外してよいです。
d払いが使えるお店が多い生活なら「dカードのまま、d払いに寄せる」。そうでなければ「年会費無料の1%以上のカードに替える」。この2択です。
② eximoなどをカードで払っていて、ドコモ料金が税抜で月1万円以上
→ GOLDを検討する価値があります。家族の回線をまとめている家庭がここに入りやすいです。
③ 29歳以下で、ドコモ料金が税抜で月6,000円以上
→ GOLD Uが候補になります。
④ dカードをほとんど使っていない人
→ 2027年に1度も使わないと、2028年2月に年会費1,650円が引き落とされます。
「使っていないけど持っているだけ」のカードは、1年に1回だけ小さな買い物をするか、要らないなら解約するか、どちらかを決めておいたほうがいいです。
この記事の計算が当てはまらない人
正直に書くと、ここまでの表はポイントの数だけで比べています。
次のような人は、答えが変わります。
- dポイントを使う先が決まっている人(ドコモ料金の支払いに充てている、dポイント投資をしている等)。他のカードに替えると、貯まるのは楽天ポイントやリクルートポイントになります。ポイントの使い道まで含めて考えたほうがいいです
- ケータイ補償を使いたい人。GOLDには購入から3年・最大12万円の補償があります。スマホの保険に別でお金を払っている人は、その分をGOLDの年会費と相殺して考えられます
- dカード積立をしている人。今回の改定で積立の進呈率は変わっていません(PLATINUMの項目に「変更なし」と記載)。一般カードの積立条件も含めて、使っている人は公式で確認してください
それと、カードを増やすこと自体が向かない人もいます。
枚数が増えると、引き落とし日も明細も増えます。0.5%の差は、月5万円使っても年3,000円です。管理の手間が増えるくらいなら、d払いに寄せるだけでも十分だと思います。
僕がこの表を作って思ったこと
僕は仕事で資材の発注をしてきたので、値上げの連絡が来ると、単価より「年間でいくら変わるのか」を先に出す癖があります。
今回もそれをやってみて、一番の発見は、GOLDに上げるかどうかはカードの使い方ではなく、スマホのプランで決まっていたことでした。
「還元が半分になるなら、上のランクに行けばいい」と考えるのは自然です。
でも、ahamoやirumoに移った人ほど、GOLDの10%が効かない。スマホ代を下げた人ほど、GOLDは割に合わなくなる。
ここは、発表の見出しだけ見ていたら気づけなかったところでした。
慌ててカードを作るより、まず自分のドコモ料金が税抜でいくらか、明細を1回見る。それで答えはほぼ出ると思います。
d払い・PayPay・au PAYの還元率の違いは、d払い・PayPay・au PAYの比較記事にまとめています。
ドコモの料金プラン自体も12月に変わります。irumoやahamoの人は、ドコモ12月値上げの記事も合わせてどうぞ。
クレジットカードで投資信託を積み立てている人は、クレカ積立の比較記事で還元率の違いを並べています。
まとめ
- 2027年1月利用分から、dカード(一般)は200円で1ポイント(0.5%)。月5万円使う人は年6,000→3,000ポイント
- d払い(支払い元dカード)は1%のまま。2027年5月からはスマホのタッチ決済も1%(カード番号4363・5344・5365で始まるものだけ)
- 1年間1度も使わないと年会費1,650円(2027年分の判定→2028年2月請求)
- ahamo・irumoの人は、GOLDに上げても元が取れない。ドコモ料金10%還元の対象外のため
- GOLDが年会費無料の1%カードより得になるのは、ドコモ料金が税抜で月1万円以上の人。GOLD U(29歳以下)は月6,000円以上が目安
- それ以外の人は、d払いに寄せるか、年会費無料で1%以上のカードに替えるのが単純
還元率が半分になるのは残念なニュースですが、全員が同じだけ損をするわけではありません。
自分がどの行に入るかさえ分かれば、やることは1つか2つで済みます。
本記事は、NTTドコモ・dカード公式サイトの改定のお知らせ(2026年9月1日)、dカード GOLD・GOLD U・カード一覧の公式ページ、各カード会社の公式情報をもとに、家計の見直しを続けている会社員が執筆しています。ポイント数は税込の利用額から単純計算した目安で、キャンペーン・特約店・端数処理の違いは含みません。年会費の実質無料条件や年間利用額特典の詳細は、各社公式サイトでご確認ください。本記事は特定のクレジットカードの申込を勧めるものではありません。サービス内容は変更される場合があります。最新情報は各社公式サイトをご確認のうえ、ご自身の判断でお選びください。