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従業員持株会はやるべき?——「奨励金で得」と「リスク集中で危険」の両面を会社員目線で正直に

入社したとき、総務から「持株会どうします?」って聞かれませんでしたか。

私は正直、よく分からんまま「みんな入ってるなら…」と何となく入りました。たぶん、同じような人、多いんちゃうかな。

でも従業員持株会は、「やったほうが得な面」と「実はけっこう危ない面」が両方ある制度です。なんとなくで決めるにはもったいないし、なんとなくで満額やるのも危ない。

今日は、持株会のメリット・デメリットを会社員目線で正直に整理して、私が考える「無理のない付き合い方」まで書きます。


従業員持株会とは(仕組み)

従業員持株会は、毎月の給料から天引きで、自分の勤めている会社の株を少しずつ買っていく制度です。

ポイントは3つ。

この奨励金が、持株会の一番の特徴です。


最大のメリット:奨励金は「ほぼノーリスクの上乗せ」

奨励金とは、自分が出した掛金に対して、会社が一定割合を上乗せしてくれるお金のこと。相場は5〜10%が多いです。

たとえば奨励金10%の会社で、月1万円を持株会に出すと、会社が1,000円を上乗せしてくれて、合計11,000円分の株が買える。

これ、よく考えるとすごい話です。出した瞬間に10%増えるわけで、こんなリターンは投資の世界では他にありません。インデックス投資の期待リターンが年4〜7%と言われる中で、奨励金は「入金した時点で確定で+10%」。

この「奨励金」の部分だけ見れば、持株会はやる価値が大いにあります。


最大のデメリット:リスクが一点に集中する

ただ、ここからが大事な話です。持株会には、見落とされがちな大きなリスクがあります。

それは「給料も、資産も、同じ会社に集中してしまう」こと。

考えてみてください。あなたの毎月の生活は、その会社からの給料で成り立っています。そこにさらに持株会で自社株を買い増すと、収入も資産も、まるごと1社の運命に乗っかることになる。

もしその会社の業績が悪化したらどうなるか。

実際、過去には海外で大企業が破綻し、社員が「職」と「持株会で積んだ老後資金」を同時に失った事例があります。これは持株会の最大の怖さです。

投資の基本は「卵を1つのカゴに盛るな(分散)」。持株会は、その真逆——卵も、カゴを持つ手も、全部1社に預ける状態になりがちなんです。


インデックス投資(NISA)と何が違うのか

ここで、NISAで買うインデックスファンドと比べると、違いがはっきりします。

従業員持株会NISA(インデックス)
投資先自社1社のみ全世界・全業種に分散
奨励金あり(5〜10%)なし
リスク1社に集中(給料と二重)広く分散
非課税なし(配当・売却益に課税)あり

奨励金という「持株会だけの強み」がある一方で、分散と非課税はNISAの圧勝。だからどちらか一方ではなく、「役割を分ける」のが現実的です。


私が考える、無理のない付き合い方

3つの方針で付き合うのが、バランスが良いと考えています。

①奨励金は美味しいので、ゼロにはしない

せっかくの「確定で+10%」を捨てるのはもったいない。少額でも参加して、奨励金だけはしっかり受け取る。

②入れすぎない(資産全体の1〜2割を上限の目安に)

給料という”最大のリスク”を同じ会社に預けている以上、自社株は資産全体の一部にとどめる。私は「自社株は資産の1割まで」を目安にしています。

③定期的に売って、NISAへ移し替える

持株会で増えた自社株を、ある程度たまったら少しずつ売却して、その資金をNISAのインデックスに移す。こうすると「奨励金はもらいつつ、リスクは分散する」という、いいとこ取りができます。

「奨励金だけ受け取って、資産は分散させる」——これが私のたどり着いた結論です。

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持株会・NISA・給与・銀行口座を連携すると、「自社株が資産全体の何割を占めているか」が一目で分かります。リスクが1社に偏りすぎていないかを定期的にチェックするのに役立ちます。無料から使えます。

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退職・転職するときはどうなる?

持株会は「在職中の社員」が入る制度なので、退職・転職すると基本的に脱退になります。

そのとき、積み立てた自社株は次のいずれかになるのが一般的です(会社の規定による)。

転職を考えている人は、「辞めるときに自社株をどう処理するか」も頭の片隅に入れておくと、いざというとき慌てずに済みます。


向いている人・向いていない人

向いている人

向いていない人


奨励金の効果を数字で見る

奨励金がどれだけ効くか、具体的に計算してみます。奨励金10%の会社で、月1万円を持株会に出した場合。

項目金額
自分の掛金(月1万円×12ヶ月)年120,000円
会社の奨励金(10%)年12,000円
年間の購入額合計132,000円

奨励金だけで年12,000円。これを10年続ければ、株価が横ばいでも奨励金の累計だけで約12万円が上乗せされます(実際はここに株価の変動が加わります)。この「もらえる分」を取りこぼさないのが、持株会の賢い使い方です。

ただし注意点として、奨励金は給与所得などとして課税対象になる場合があります(会社の制度による)。「丸ごと10%得」ではなく「税引き後で実質いくら得か」で見ると、より正確です。


よくある質問(FAQ)

Q. 持株会で買った株の配当はどうなる?

A. 配当も持株会の口座で受け取り、多くの場合そのまま再投資(自社株の買い増し)に回されます。コツコツ株数が増えていく仕組みです。

Q. 売りたいときにすぐ売れる?

A. NISAやネット証券のように即日売却、とはいきにくいです。持株会から自分の証券口座へ株を引き出してから売る、といった手続きが必要で、数日〜数週間かかる場合があります。「すぐ現金化できる資金」としては考えないほうが安全です。

Q. それなら、自社株をNISAで買えばよくない?

A. 鋭い疑問です。NISAで自社株を買えば非課税のメリットは得られます。ただし、その場合は奨励金がつきません。「奨励金(持株会)」と「非課税(NISA)」はどちらか一方しか取れないので、奨励金の割合が高いなら持株会、低いならNISA、という判断になります。

Q. 自社株は資産の何割までが目安?

A. 明確な正解はありませんが、私は「資産全体の1割まで」を目安にしています。給料という最大のリスクをすでに会社に預けている分、自社株は控えめにしておくのが安心です。

Q. 奨励金がない会社の持株会は、やる意味ある?

A. 奨励金がないなら、持株会のメリットは「給与天引きで自動的に積み立てられる手軽さ」くらいになります。それなら、同じ自動積立でも分散が効いて非課税のNISAのインデックス投資のほうが合理的です。奨励金がない持株会に無理に入る必要はない、というのが私の考えです。

Q. 売却益や配当に確定申告は必要?

A. 持株会から引き出して売却した株の利益は、通常の株式投資と同じく課税対象です。特定口座(源泉徴収あり)に移して売れば原則申告は不要ですが、口座区分や他の所得との兼ね合いで申告が必要なケースもあります。売却を考えるときは、移管先の口座の種類を先に確認しておくと安心です。


私の持株会の実際

参考までに、私自身がどう使っているかも書いておきます。

入社当初は何も考えず月1万円で始めて、5年ほどほぼ放置していました。あるとき資産の内訳を確認したら、自社株が思った以上の割合を占めていて、「これ、会社の業績が傾いたら給料も資産も一気にやられるやん」と急に怖くなった。それが見直すきっかけです。

今はこういう形に落ち着いています。

この形にしてから、「奨励金はもらえてる」「でもリスクは1社に偏ってない」という両方の安心感が出ました。最初からこう設計しておけばよかったな、というのが正直な感想です。なんとなく満額で続けていたら、たぶん今ごろヒヤヒヤしていたと思います。


まとめ

従業員持株会は、「奨励金」という確定リターンが魅力的な一方で、「給料と資産が1社に集中する」という見落としやすいリスクを抱えた制度です。

おすすめは、奨励金は受け取りつつ、入れすぎず、定期的にNISAへ分散させるという付き合い方。

まずやってみてほしいのは、自分の会社の持株会の「奨励金が何%か」を確認すること。これが高ければ参加メリットは大きいし、低ければ無理に入る必要はない。判断の出発点はそこです。「みんな入ってるから」で決める前に、数字を一度見てみてください。


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本記事は、NISA・家計改善を実践する会社員が、自身の経験と公的機関の情報をもとに執筆しています。

本記事は2026年時点の情報に基づいています。持株会の制度内容(奨励金・退職時の扱い等)は会社により異なります。詳細はお勤め先の規定をご確認ください。


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