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株主優待は「廃止ラッシュ」?実は5年ぶりに増えている【2026年版】数字で検証・優待株で失敗しない3つの注意点

株主優待の導入と廃止の数字検証

「株主優待って、どんどん廃止されてるんでしょ?」

正直、私もそう思い込んでました。数年前に大手企業の優待廃止のニュースが続いて、「優待はもう時代遅れ」という空気になったのを覚えている人も多いはず。

ところが最新の調査データを見ると、話は逆でした。株主優待を実施する企業は、いま増えています。

この記事では、「廃止ラッシュ」のイメージと実際の数字のギャップを検証し、そのうえで優待株で失敗しないための注意点を正直に整理します。

※本記事は制度や統計の解説であり、特定銘柄の推奨や投資助言ではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。


この記事でわかること


結論:廃止ラッシュは過去の話。ただし「優待だけで選ぶ」のは今も危険

先に結論です。

①2025年に優待の導入(再導入含む)を発表したのは175社。廃止の68社を大きく上回る(東京商工リサーチ調査) ②しかも廃止68社のうち38社(55.8%)はTOB・MBOなど上場廃止に伴うもの。上場を続けている企業だけで見ると、導入は廃止の約6倍 ③とはいえ「優待目当ての一点買い」で失敗する構図は昔から変わっていない


数字で検証:優待は「増えて」いる

東京商工リサーチが全上場企業を対象に行った調査によると、2025年の株主優待の動きは次のとおりでした。

項目社数
優待の導入(再導入含む)を発表175社
優待の廃止を発表68社
うちTOB・MBO等の上場廃止に伴う廃止38社(廃止全体の55.8%)

ポイントは廃止の中身です。廃止の半分以上は「優待をやめた」のではなく「会社ごと上場をやめた」ケース。事業会社として優待を取りやめた企業に限れば30社ほどで、導入175社とは比べものになりません。

実施企業数の純増減で見ても、2024年に5年ぶりの増加に転じ、2025年もその流れが続いたと報じられています。「優待はオワコン」という体感と、実際のデータはすでにズレているわけです。


じゃあ「廃止ラッシュ」って何だったのか

2022年前後、誰もが知る大手企業の優待廃止の発表が相次ぎました。理由としてよく挙げられたのが、

つまり、あの時期の廃止は「業績が苦しいから」ではなく**「還元の形を配当に一本化する」という方針転換**が主でした。このニュースのインパクトが強すぎて、「優待=縮小していくもの」というイメージだけが残った、というのが実態に近いと思います。


なぜいま復活しているのか:3つの理由

理由① 持ち合い株の解消で「安定株主」が欲しい

企業同士で株を持ち合う「持合株」の縮減が進み、企業は大株主に代わる長期で保有してくれる安定株主を探しています。その受け皿として期待されているのが個人投資家で、優待は個人を惹きつける定番の手段です。

理由② 新NISAで個人株主が増えた

新NISAをきっかけに個別株を持つ個人が増え、企業側も「個人に選ばれる工夫」をする動機が強くなりました。

理由③ 優待を廃止すると株価が急落しやすい

優待廃止の発表で株価が大きく下がった事例は多く、「うかつに廃止すると株主が離れる」ことを企業側が学習したという側面もあります。逆に言えば、これが投資家にとっての注意点にもなります(後述)。


それでも「優待だけで選ぶ」と失敗する:注意点3つ

復活傾向は事実ですが、優待株投資の落とし穴は昔から変わっていません。ここは正直に書きます。

注意① 優待は「おまけ」。本体は業績と配当

優待利回りがどれだけ魅力的でも、株価が10%下がれば数年分の優待が吹き飛びます。見るべきは配当+優待を合わせた総合利回りと、それを支える業績。優待は最後のひと押しに使うくらいがちょうどいい。

注意② 優待は「ある日突然」廃止される

優待は配当と違って、企業が任意でやっている制度です。廃止の発表と同時に株価も下がるため、優待目当てで買った人は「優待は消える・株価も下がる」のダブルパンチを受けます。優待が廃止されても持ち続けたいと思える銘柄かどうか、が一つの判断基準です。

注意③ 「優待クロス(つなぎ売り)」は初心者向きではない

株価変動リスクなしで優待だけ取る「クロス取引」という手法もありますが、逆日歩や手数料のコスト計算を誤ると普通に損しますし、証券会社の在庫争奪戦もあります。仕組みを完全に理解できるまでは手を出さない方が無難です。


優待株の探し方:まず「自分が使うもの」から

数千の上場企業から優待株を探すときの現実的な順序は次のとおりです。

  1. 自分が実際に使う優待に絞る(使わない優待券は利回りゼロと同じ)
  2. 配当+優待の総合利回りを計算する
  3. 業績と配当の推移を確認する(減配歴・優待改悪歴もチェック)
  4. 権利確定月を確認する(買う時期で優待をもらえるタイミングが変わる)

銘柄ごとの業績・配当・優待情報をまとめて確認する作業には、情報ツールを1つ持っておくと時短になります。

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よくある質問(FAQ)

Q1. 新NISAで優待株を買うのはアリですか?

A. 制度上は普通に買えます。ただしNISA口座の非課税メリットは値上がり益と配当に効くもので、優待自体は課税・非課税に関係ありません。「優待のためだけにNISA枠を使う」のはもったいない使い方になりがちなので、あくまで銘柄としての総合力で判断を。

Q2. 優待をもらうにはいつまでに買えばいいですか?

A. 「権利付き最終日」までに買って保有している必要があります。権利確定月は企業ごとに違うので、必ず個別に確認してください。なお権利落ち日には株価が下がりやすい傾向も知られています。

Q3. 長期保有優遇って何ですか?

A. 「1年以上保有で優待グレードアップ」のように、保有期間に応じて優待を手厚くする制度です。安定株主を増やしたい企業側の狙いそのもので、導入する企業が増えています。短期の優待取りを防ぐ目的もあります。


まとめ:イメージより数字。ただし主役は優待じゃない

「オワコンと聞いていたものが実は増えていた」——投資の世界では、こういう思い込みと数字のギャップがよくあります。イメージで判断せず、数字を確認する癖をつけたいですね(自戒を込めて)。


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