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厚生年金保険料の『上限65万円』が2027年から段階的に75万円へ——対象になるのは月収いくらから?【2026年版】

厚生年金の標準報酬月額の上限が段階的に引き上げられるイメージ

先日、会社の同期と給与明細を見せ合っていたときに「厚生年金の保険料、上限が上がるらしいで」という話になりました。正直、「上限」がある制度だということ自体、あまり意識したことがなかった人も多いんじゃないでしょうか。

厚生年金保険料は、給料に比例して際限なく上がっていくわけではありません。「標準報酬月額」という区分にはちゃんと上限があり、そこから上の収入があっても保険料は頭打ちになります。この上限額が、2027年から数年かけて引き上げられます。

対象になるのは一部の高年収層だけで、多くの会社員には直接関係のない話です。ただ、制度の仕組みを知っておくと、給与明細の見え方も変わってきます。この記事では、何がいつから変わるのか、対象者と影響額を整理します。


「標準報酬月額」とは何か

厚生年金保険料や健康保険料は、毎月の給料そのものではなく、一定の幅で区分された「標準報酬月額」という金額をもとに計算されます。この区分には上限があり、たとえどれだけ収入が高くても、標準報酬月額はそれ以上には上がりません。

現在、厚生年金の標準報酬月額の上限は65万円です。つまり、実際の月収が65万円を超えていても、保険料の計算上は「65万円の人」として扱われてきました。これが高年収層にとって、実質的な保険料の頭打ちラインになっていたわけです。

いつから、いくらに引き上げられるのか

2025年に成立した年金制度改正法により、この上限が段階的に引き上げられることが決まっています。

2年かけて65万円から75万円へ、3段階で引き上げられる計画です。2026年7月時点では、まだ施行前の段階ですが、企業の給与計算担当者などの間ではすでに対応の準備が始まっているようです。

対象になるのは月収いくらの人か

ここが一番気になるところだと思いますが、影響を受けるのは、月々の賃金(標準報酬月額の基礎になる金額)がおおよそ65万円を超える人だけです。現在65万円以下の人は、上限が引き上げられても保険料はまったく変わりません。

月収65万円というと、年収ベースではおおよそ1,000万円前後から、それ以上の水準にあたります。会社員全体で見れば一部の層に限られる話で、大多数の人にとっては「制度としては変わったが、自分の給料には影響がない」という結果になるはずです。

対象者の負担はどれくらい増えるのか

厚生労働省の試算によると、月収がすでに75万円以上ある人(最終的な上限まで引き上げの影響を受け切る層)の場合、保険料の本人負担分は月9,100円増えるとされています。社会保険料控除による税負担の軽減を考慮すると、実質的な負担増は月約6,100円という計算です。

年間にすると本人負担だけで10万円を超える増加になるので、対象になる人にとっては小さくない金額です。

負担増の見返りはあるのか

厚生年金保険料は、老後に受け取る年金額に直結する仕組みです。今回の上限引き上げも、負担が増えるだけでなく、将来の年金受給額にも反映されます。

この負担増が10年間続いた場合、将来受け取る年金額は月約5,100円増えると試算されています。年金にかかる税金を考慮すると、実質的な増加額は月約4,300円です。

つまり、保険料を多く払った分は、将来の年金として一生涯受け取れる形で戻ってくる設計になっています。「取られっぱなし」ではなく、負担と給付がセットになっている点は、他の社会保険料の引き上げと同じ考え方です。

対象になりそうな人はどうすればいいか

現時点でできることは、次の3つだと思います。

対象にならない人が今すぐ何かをする必要はありませんが、対象になりそうな人は、2027年9月が近づいてきたタイミングで、あらためて自分の給与明細と照らし合わせて確認しておくといいと思います。


まとめ


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本記事は、NISA・家計改善を実践する会社員が、自身の経験と公的機関の情報をもとに執筆しています。

本記事は2026年7月時点の情報に基づいています。厚生年金保険の標準報酬月額の上限引き上げは、厚生労働省の公表資料(2025年成立の年金制度改正法)によりますが、施行前の内容のため今後の運用で変更される可能性があります。最新情報は厚生労働省の公式サイトをご確認ください。


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