積立NISAを始めて1ヶ月後、スマホで残高を確認したら含み損になっていました。
元本30,000円のはずが、28,750円。1,250円の含み損。
「え、もうマイナスになった。これ大丈夫なの?」と思いました。
誰でも最初は不安になります。最初の3ヶ月に「やめたくなる」という気持ちになるのは自然なことです。
でも「最初の3ヶ月を乗り越えれば、ほとんどの人は続けられる」というのも事実。その壁を超えるための考え方を書きます。
最初の3ヶ月に起きがちなこと
1ヶ月目:「本当に合ってる設定か?」という不安
積立設定をしてしばらくすると「この商品でいいのか」「他にもっと良いものがあるのでは」という疑問が出てきます。
投資の情報を調べれば調べるほど「あれも良さそう、これも良さそう」と迷い始める。
「全世界株式でいい」と決めたはずなのに「米国株の方がリターンが高いって書いてあった」「新興国は成長性があるって聞いた」と揺れ始める。
2ヶ月目:「含み損が出た」という恐怖
積立を始めて数週間〜数ヶ月で、相場が少し下がると含み損が出ます。
「下がっている。どうしよう」「このまま続けたら損が増えるのでは」という気持ちになる。
SNSで「今が下落局面。売るべき」という意見を見ると、さらに不安になる。
3ヶ月目:「思ったほど増えていない」という焦り
「3ヶ月積み立てたのに、ほとんど増えていない」という現実を見て「こんなものか」という感覚になる。
元本90,000円で残高が91,500円。「月500円の利益じゃ意味ない」という気持ち。
「やめて別のことに使う方がいいのでは」という考えが出てくる。
「やめたい」という気持ちはなぜ生まれるか
これらの不安・焦りが生まれる理由を正確に理解しておくことが大切です。
理由①:短期で見すぎている
積立投資は「20年・30年で効果が出る」制度です。3ヶ月では何も分からない。
でも「今の数字」しか見えないので、短期の結果に一喜一憂してしまう。
理由②:「早く増えてほしい」という心理
ギャンブルやハイリスクな投資では「一夜で何倍にも」という話があります。それと比較すると、インデックスファンドの積立は「地味すぎる」に見えてしまう。
でも「地味に増える」ことが、長期では一番強い戦略です。
理由③:情報が多すぎる
SNSやYouTubeには「今すぐ〇〇を買え」「〇〇は危ない」という情報が溢れています。これらの情報は「今」を売っているメディアの性質上、短期目線が多い。
長期積立には「今日の相場ニュース」はほとんど関係ない。でも情報を見ると揺れる。
最初の3ヶ月を乗り越える5つの考え方
①「自動化して見ない」を実践する
積立を自動設定したら、最初の3ヶ月はアプリを開かない(または開く回数を月1回に制限する)という選択が有効です。
「見ないと不安」という気持ちは分かりますが、毎日確認することで余計な判断をしてしまうリスクがあります。
自動積立 = 毎月決まった日に買われていく。それ以上でも以下でもない。
②「含み損は一時的」という歴史的事実を知る
全世界株式インデックスの過去50年を振り返ると、「暴落→回復→また上昇」というパターンが繰り返されています。
含み損が出ることは「投資をしている限り必ず起きること」。問題は含み損が出ることではなく、「含み損が出たときに売ってしまうこと」です。
「売らなければ含み損は確定しない」という感覚を持つ。
③「今月の積立は安く買えた」という視点で見る
下がっているとき、同じ金額でより多く買えています。
月30,000円の積立で:
- 価格が高い(1口10,000円):3口購入
- 価格が安い(1口7,000円):4口購入(同じ3万円で4口)
下がっているときの積立は「セールで買えている」状態。回復したときに、安く仕入れた分が大きく効きます。
④「最悪のシナリオ」を具体的に考えておく
「最悪どうなるか」を事前に想定しておくと、実際に下がったときに冷静でいられます。
例:「月3万円の積立で、5年後に元本が半分になったとすると、損失は90万円。でも10年後には回復する可能性が高い。90万円分のリスクは取れる」
最悪のシナリオを考えた上で「それでも続けられるか」を確認しておく。
⑤「コントロールできないことを考えない」
相場の動きは誰にも分かりません。
「今は上がるか下がるか」「来月の株価は」という問いへの答えは誰も持っていない。
自分にコントロールできることだけに集中する:
- 毎月の積立を続けること
- 余計な売買をしないこと
- 生活費から確実に投資に回せる金額を維持すること
「相場の予測」はコントロールできない。「続けること」はコントロールできる。
3ヶ月を超えたら楽になる理由
3ヶ月間積み立てを続けると、心理的な変化が起きます。
- 「相場が下がっても続けられた」という経験値
- 「自動化されているから特に何もしなくていい」という慣れ
- 「3ヶ月継続した」という達成感
この3つが組み合わさると、「続けることへの心理的抵抗」が大きく下がります。
6ヶ月後、1年後と続けていくうちに「投資は淡々と続けるもの」という感覚が定着します。
「やめてしまった人」のパターン
実際に積立投資を始めて途中でやめた人に多いのは、以下のパターンです。
パターン①:含み損が怖くて最初の暴落で売った
2022年、2024年と、積立を始めたばかりの人が最初の暴落で売ってしまうケースがありました。
売った人の多くは「あのまま続けていれば…」という後悔を持っています。
パターン②:「もっといい商品がある」と乗り換えを繰り返した
全世界株式から米国株に変えて、また全世界株式に戻して、新興国にも投資して……と乗り換えを繰り返すうちに「どれが良いか分からなくなった」という人がいます。
乗り換えのたびにコストが発生し、「単純に全世界株式を積み立てていた人」よりリターンが悪くなるケースが多い。
結論:「シンプルに続ける」が最強
積立投資で大切なことは、シンプルです。
- 全世界株式インデックスを選ぶ(シンプルな選択)
- 毎月定額を自動積立する(習慣化)
- 含み損が出ても売らない(ルールを守る)
- 20年・30年続ける(時間を味方にする)
これだけ。
「最適な商品を選ぶ」「底値で買う」「天井で売る」は必要ない。「シンプルに続ける」だけで、多くの場合、十分な結果が出ます。
最初の3ヶ月は「慣れるための時期」と割り切って、淡々と続けることが一番の戦略です。
マネーフォワード ME
NISA口座の残高を毎月確認する習慣として活用できます。「今月の積立が完了した」「先月より残高が増えた」という小さな記録が、長期投資を続けるモチベーションになります。