「住所変更の登記が自動になるなら、もう何もしなくていい?」
そう思って検索用情報を申し出た人に、先に確認してほしい日付があります。
2026年12月中旬以降の意思確認通知は、3月31日までに検索用情報の登録が完了した不動産について、住所・氏名の変更が確認された国内在住の個人に順次送られます。
4月1日以降に登録が完了した人への通知は、2027年度以降になります。
この記事では、あなたが今年の通知を待つ側なのか、翌年度以降なのか、そして待たずに自分で登記をする必要がある場面を整理します。
僕が気になったのは、「申し出た日」と「法務局で登録が完了した日」が別だという点でした。
3月中に書類を出したから今年の対象、と決めてしまうと、通知が来ない理由を取り違えます。
無料の制度はありがたいけれど、予定表まで自動で理解してくれるわけではないんやね。
対象は、日本国内に住む個人の不動産所有者です。
法人や海外在住者は扱いが異なるため、ここでは混ぜません。
2026年12月の通知を待つ前に、登録完了日を見る
法務省は、2026年9月30日更新の「スマート変更登記について」で、今年度の対象と通知時期を案内しています。
判断の境目を表にすると、こうなります。
| 検索用情報の登録が完了した時期 | 意思確認通知の時期 |
|---|---|
| 2026年3月31日まで | 2026年度の対象。住所・氏名の変更が確認された人に、12月中旬以降、順次通知 |
| 2026年4月1日以降 | 2027年度以降。具体的な送付時期は未決定 |
ここでいう登録は、法務局での検索用情報の登録です。
あなたがオンラインで送信した日や、申出書を郵送した日だけで決まる話ではありません。
例えば、3月30日に申し出て、法務局での登録が4月2日に完了した場合。
この例では4月以降の登録になるので、2026年度の対象とは扱えません。
これは日付の区別を説明するための例であり、実際の処理日数を示すものではありません。
また、「2027年度以降」は「2027年1月から」という意味でもありません。
2027年度は2027年4月から始まる年度です。
ただし、2027年4月に通知が来ると決まっているわけでもない。
2026年10月8日時点で、法務省は翌年度以降の対象者や送付時期を、決まり次第知らせるとしています。
今年の12月に届かないことだけで、手続きの失敗とは判断できません。
登録完了日が分からない場合は、申出の控えを確認したうえで、最後に申し出た法務局に問い合わせると話を整理しやすくなります。
家と土地で、今年の対象が分かれることもある
もう1つ、見落としやすいのが「人単位で全部同じ年度」とは限らない点です。
法務省は、不動産を複数持っていて、一部だけ3月31日までに登録が完了した場合、今年度の対象はその不動産だけだと説明しています。
例えば、家の検索用情報は3月中に登録完了、別に持っている土地の検索用情報は4月に登録完了、という場合。
今年度の対象になるのは家で、土地は翌年度以降です。
通知が1通届いたから、持っている不動産の住所がすべて変更されると決めつけないこと。
届いた通知で、対象となる不動産を確認する必要があります。
検索用情報の申出は、法務局が住民基本台帳ネットワーク、いわゆる住基ネットで本人の住所などを確認するための準備です。
不動産について所有者の情報が登録されて初めて、その不動産がサービスの対象になります。
僕なら「家」「土地」と不動産ごとに、申出の控えと登録時期を一緒に置いておきます。
住所の手続きは人の話に見えるので、不動産ごとに分かれるところが、ちょっと隠れとうんです。
実家の土地や建物を持つ場合も、値段の話だけではなく、誰の名義でどこまで手続きが済んでいるかが土台になります。
その背景は実家の不動産と地域による違いを整理した記事でも扱っています。
通知は「変更していいですか」。届いたら回答が必要
スマート変更登記は、申し出た瞬間に登記簿の住所が書き換わる制度ではありません。
国内の個人については、法務局が住基ネットで住所や氏名の変更を確認し、その後に本人へ意思確認通知を送ります。
登記簿とは、土地や建物について、所有者や権利の情報を記録したものです。
住民票の住所が変わっても、登記簿の住所が同じ瞬間に変わるとは限らない、ということです。
通知は、申出の際などにメールアドレスを法務局に提供した人には電子メールで送られます。
メールアドレスを提供していない人には、住基ネットで確認した最新の住所へ、封書で送られます。
希望する場合は、法務局が通知を送ってから1か月以内に回答します。
届いてから1か月、と自己判断で延ばさないよう、通知に書かれた案内を確認してください。
オンラインの場合は、通知の案内から登記・供託オンライン申請システムに接続し、申出フォームで回答する流れです。
書面の通知を受け取った人は、書面に必要事項を書き、代表登記所へ持参または送付する方法も使えます。
代表登記所とは、最後に検索用情報を申し出た法務局のことです。
郵送で回答する場合の送付費用は、自分の負担になります。
通知を見て「法務局がやってくれるんだ」と安心して、回答を忘れるのは避けたいところ。
無料の申出と、届いた通知への回答は、別の工程として覚えておくと迷いにくくなります。
なお、住所や氏名が変わっていない人に、変更の意思確認通知が一律に届くという案内ではありません。
今年度の対象でも、通知がない理由は登録日の問題だけとは限りません。
2027年3月末まで届かないときの確認先
通知が来ないときは、「申し出たのに来ない」で一括りにせず、登録完了日で分けます。
法務省のQ&A「3 スマート変更登記について(個人の方)」のQ8には、次の確認方法が示されています。
3月31日までに登録が完了したはずなのに、2027年3月末まで意思確認通知が届かない場合は、最後に検索用情報を申し出た法務局へ問い合わせます。
4月1日以降の登録であれば、通知は2027年度以降です。
前者の確認目安を、後者にそのまま当てはめないようにしてください。
問い合わせるときは、申出の控え、申し出た不動産、住所や氏名が変わった時期を手元に置くと説明しやすい。
これらはこの記事での準備の提案であり、法務省が一律に指定している必要書類という意味ではありません。
僕は「通知がない=自分が何か間違えた」と考えたくなる場面ほど、先に日付を並べるのがいいと思っています。
申出日、登録完了日、住所変更日。
この3つが別だと分かれば、不安をそのまま抱える代わりに、確認することを絞れます。
メールの場合は迷惑メールのフォルダも確認できますが、見つからない通知を待ち続けるだけでは解決しません。
不審な連絡なら、メールに書かれた連絡先だけを頼らず、公式サイトで法務局の連絡先を確認するのが安全です。
売却を急ぐ人には、通知待ちが向かない
この制度が向いているのは、将来の住所や氏名の変更について、自分で繰り返し申請する負担を減らしたい人です。
一方、近いうちに家や土地を売る予定があり、登記簿の住所を早く直す必要がある人には、通知待ちは向きません。
法務省Q&AのQ7では、法務局が決めた日程以外に、個別にスマート変更登記をすることはできないと説明されています。
急ぐ場合は、自分で住所等変更登記を申請する必要があります。
「検索用情報を申し出たから、売却日までには直るはず」とは考えないほうがいい。
売却の手続きに関わる司法書士などへ、現在の登記簿の住所と実際の住所が違うことを早めに伝えてください。
もう1つ、通知に回答した直後も登記は完了していません。
代表登記所で回答を確認し、不動産を管轄する法務局に通知して、その法務局で審査と登記を進めます。
管轄法務局が通知を受け付けてから登記が完了するまで、対象不動産の登記事項証明書などを取得できない期間があります。
Q&AのQ10では、希望する旨の回答後、完了まで手続きの中断や中止はできないとされています。
証明書を使う予定がある人は、回答前に日程を確認する意味があります。
法務局にメールアドレスを提供している人には、登記完了後に電子メールで通知されます。
メールアドレスを提供していない人には完了通知が行われないため、通知がないだけで未完了とは判断できません。
無料かどうかだけではなく、必要な日に間に合うかで選ぶ制度です。
住まいの契約では、手続きを済ませる時期もお金に関わります。
保険の更新や補償の確認は別の手続きなので、気になる人は火災保険の見直しで確認する項目も参考にしてください。
住所変更は2年以内。ただし通知待ちと放置は違う
2026年4月1日から、不動産の所有者は、住所や氏名が変わった日から2年以内に変更登記をする義務があります。
施行前に変わっていた住所や氏名についても対象で、変更登記がまだなら、原則として2028年3月31日までに対応が必要です。
正当な理由なく義務に違反した場合は、5万円以下の過料の対象になることがあります。
ただし、通知が今年届かないから、すぐに過料になるという話ではありません。
法務省は、検索用情報を申し出ているものの、法務局による変更登記の手続きがまだされていない場合を、正当な理由が認められる場合として案内しています。
そのため、4月以降の登録で翌年度以降の通知を待つことと、何もせず住所変更を放置することは区別できます。
ただし、意思確認通知を受け取った後に回答しない場合まで、「申出済みだから大丈夫」と考えるのは危険です。
Q&Aでは、通知を受け取って拒否した場合や、期限までに回答しなかった場合が、申請の催告をする場面として挙げられています。
届いた通知には対応する。
この小さな手間までなくなる制度ではないのです。
海外在住者は、住基ネットで変更後の住所などを確認できないため、この個人向けサービスの対象外です。
国内在住者と同じ通知日程で判断せず、法務局の案内で自身の変更登記の手続きを確認してください。
また、マイナンバーカードなどの住所変更と、不動産登記の住所変更は別の手続きです。
カードの更新が近い人はマイナンバーカード更新の確認事項も読めますが、カードの手続きだけで登記まで済むとは考えないようにしてください。
今日確認するのは、検索用情報の登録完了日
2026年12月中旬以降、通知が順次送られる予定です。
今年度の境目は、2026年3月31日までに法務局で登録が完了したかどうか。
4月1日以降の登録は2027年度以降で、詳しい通知時期はまだ決まっていません。
持っている不動産によって対象年度が分かれることもあります。
僕なら今日は、申出の控えを探して、登録完了日が分かるかを確認するところから始めます。
売却や証明書の取得を急ぐ予定があるなら、通知待ちで間に合うと思い込まず、その予定も一緒に法務局や専門家に相談する。
「無料で任せられる」と「今すぐ終わる」を分けて考えるだけで、予定の組み方はずいぶん変わります。
本記事は2026年10月8日時点の法務省の公表情報に基づく一般的な制度解説です。個別の登記の可否や必要書類を判断するものではありません。最新の日程は法務省の公式ページを、具体的な手続きは法務局または司法書士・弁護士にご確認ください。