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おカネのミカタ
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その未払いSMS、送金させようとしていませんか——「正規の請求に送金機能は使われない」という一線

その未払いSMS、送金させようとしていませんか

スマホに「料金が未払いです」というショートメッセージが届いたことは、ありませんか。

私も先日届きました。差出人は電話番号だけ。文面は短く、リンクが1本。心当たりがないのに、一瞬「あれ、払い忘れたっけ」と思ってしまったのが正直なところです。

この手口が今、かなり増えています。しかも近ごろのものは、リンクを開くと決済アプリの送金画面まで自動で進むようになっていて、うっかり操作すると数タップでお金が出ていきます。

今回は、この「未払いSMS」を見分ける一線と、開いてしまったときの対処を整理します。


どれくらい増えているのか

数字で見ると、状況はかなり深刻です。

そして2026年4月2日、フィッシング対策協議会が緊急情報を出しました。クレジットカードの月額請求や通信料金の支払いを装ったメッセージから、決済アプリでの送金に誘導する手口の報告が多数寄せられている、という内容です。

つまりこれは「昔からある詐欺」ではなく、今まさに増えている新しい形です。


手口の流れ

報告されている典型的な流れは、こうです。

①「未払い」「利用制限」を装うSMSが届く

「請求が未払いです」「このままではサービスが停止されます」といった文面。未精算通知・未清算・再振替不能といった、少し不自然な言い回しが使われることもあります。

②リンクを開くと決済アプリに自動で飛ぶ

ここが従来と違う点です。ワンクリックで決済アプリが立ち上がり、送金画面が表示されるようになっています。自分で金額を入力した覚えがなくても、画面が用意されている場合があります。

③そのまま送金してしまう

「支払い」だと思って操作すると、実際には見知らぬ相手への送金が完了します。

④アカウントごと乗っ取られることもある

偽サイトでID・パスワード・カード情報・二段階認証コードまで入力してしまうと、アカウント自体を乗っ取られる恐れがあります。


見分ける一線は、たった1つでいい

手口の細部を全部覚えるのは無理です。ですが、これだけ知っていれば大半は防げるという一線があります。

企業や団体への正規の支払いに、「送る」「送金」の機能は使われない

ここが決定的です。

決済アプリの「送る・受け取る」は、個人間でお金をやり取りするための機能です。携帯会社への通信料、カード会社への請求、電気代、税金——こうした企業や役所への支払いに、この機能が使われることはありません

ですから、料金の支払いのつもりで進んだ先が「送金」の画面だったら、その時点で詐欺と判断してかまいません。金額や相手先を確認する必要すらありません。閉じてください。

実際、決済アプリ側も不審な取引に対して警告画面を出すことがあります。警告が出たら、それは進んではいけないという合図です。


もう1つの見分け方:公式が使っていない名称

これは知っていると強い判断材料になります。

報道によると、決済事業者が公式には使っていない名称(たとえば実在しないサービス名や、正式名称と微妙に違う呼び方)が、詐欺SMSの文面に使われているケースが確認されています。

自分が使っているサービスについて、「正式な名称は何か」を一度公式サイトで見ておくと、微妙に違う名前が来たときに気づけます。地味ですが、効きます。


届いたときにやること

順番に書きます。

①リンクを開かない

これが最善です。心当たりがあってもなくても、SMSのリンクからは入らない。

②確認は「自分でアプリを開いて」行う

本当に未払いがあるかは、SMSからではなく、自分でアプリやブラウザのブックマークから公式サイトを開いて確認します。本当に未払いなら、公式アプリの中にも通知が来ているはずです。

③開いてしまったら、すぐ閉じる

リンクを開いた時点ではまだ被害は出ていません。何も入力せず、送金もせずにブラウザを閉じれば大丈夫です。慌てて操作を続けるのがいちばん危険です。

④入力・送金してしまったら

送金してしまった場合、返金されるとは限りません。だからこそ、送金する前の一線が大事になります。


家族に伝えておくと効くこと

この手口は、スマホに不慣れな人ほど危ないわけではありません。むしろ決済アプリを日常的に使っている人のほうが、送金画面に違和感を持ちにくいという面があります。

家族に伝えるなら、この一文だけで十分です。

「料金の支払いで”送金”を求められたら、それは詐欺」

細かい手口を説明するより、この一線を共有しておくほうが確実に効きます。

災害のあとに増える便乗詐欺についても、同じように「一線」で整理しています(その義援金、本当に届きますか)。手口は変わっても、判断の軸を1つ持っておくという考え方は共通です。

なお、銀行や決済サービスの名称変更があった直後は、それに便乗した偽メッセージも出やすくなります(住信SBIネット銀行の社名変更のようなケースです)。「名前が変わった」というニュースのあとは、特に注意してください。


まとめ

手口は今後も形を変えます。ただ、「支払い」と「送金」は別物という一線は変わりません。ここだけ握っておけば、次に新しい手口が来ても迷わずに済みます。


本記事は、NISA・家計改善を実践する会社員が、警察庁・フィッシング対策協議会・報道機関の公開情報をもとに執筆しています。

本記事は2026年8月時点の情報に基づいています。詐欺の手口は絶えず変化します。最新の注意喚起は警察庁・フィッシング対策協議会・各決済事業者の公式発表をご確認ください。被害に遭われた場合は速やかに事業者および警察へご相談ください。


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